ベジクタシュが主砲の劇的FK弾で5連勝! 香川真司は久々の先発出場も決定機に絡めずに…

2019年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

苦しんだベジクタシュ。そのなかで香川は…。

チーム全体の動きが低調だったなかで、香川も波に乗り切れず。68分にお役御免となった。 (C) Getty Images

 現地時間4月23日、トルコのシュペル・リギの第29節が行なわれ、3位のベジクタシュが13位シバスポルと対戦した。

 前節に首位バシャクシェヒルを打ち破って国内リーグ戦4連勝と波に乗るベジクタシュ。シバスポルの本拠地に乗り込んだ今節は、日本代表MF香川真司が3試合ぶりにスタメンに復帰。4-2-3-1システムのトップ下に配置された。

 試合はキックオフ直後から積極的に前に出たホームチームのフォアチェックが際立つ展開が続いた。かたやベジクタシュは、中盤が幾度となくポジションチェンジを繰り返して状況の打開を模索。だが、それによって選手間の距離感が曖昧になり、普段のような流動性のある攻撃は鳴りを潜めた。

 トップ下でスタートした香川も左サイドのサポートや中盤の底に下がってビルドアップに関わるなど、ゴールから遠い位置で多くの仕事に追われた。

 自分たちの策にも溺れ、テンポの生み出せなかったベジクタシュだが、ワンチャンスをモノにする。31分、右CKからハッチンソンがニアサイドですらし、最後はゴール前でルーズになったボールをヴィダが豪快に蹴り込んで先制点をもぎ取ったのだ。

 先手を取ったアウェーチームがそのまま勢いに乗るかと思われたが、ホームチームも狙っていた形から相手守備網を突き破る。前半終了間際の45分にディアバテが自陣から一撃必殺のカウンターを炸裂させ、値千金の同点弾をねじ込んだのである。
 
 先制しながらも、流れを掴みきれずに後半を迎えたベジクタシュは、立ち上がりから一方的に攻め込んだ。そのなかで香川は、前半以上に幅広いエリアに動きまわって、相手のマークをかく乱しつつ、積極的に縦パスを前線に供給したが、オフサイド判定にも嫌われ、決定的なチャンスを生み出せなかった。

 そして、香川は68分にヤルチュンと交代。シバスポル守備陣の執拗なマークがあったにせよ、チャンスメーカーとしては、決定機に絡む回数が全体的に少なく、悔しさが募る内容となった。

 その後も攻め込みながらアタッキングサードでのアイデアに欠けたベジクタシュの攻撃は、勝点1でも拾おうと逃げ切りを図るシバスポルの守備網を突き破れず。このまま試合が終わるかと思われた――。がしかし、試合終盤にドラマが待っていた。

 87分、ゴール前で得たFKのチャンスでブラクが右足一閃。強烈なドライブのかかったショットはゴール右上のクロスバーに当たってゴールへと決まったのだ。

 主砲の目の覚めるような一振りによって土壇場で勝ち越したベジクタシュは、その後、CBを前線に上げてのパワープレーに出たシバスポルの反撃を危なげなくかわして2-1で勝利した。

 苦しみながらも劇的な形で勝点3を手にしたベジクタシュは、国内リーグ戦の連勝を5に伸ばし、来シーズンのチャンピオンズ・リーグの予選出場圏内の2位ガラタサライを勝点差3で追走している。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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