C・ロナウドのダイビングヘッド弾は実らず…“俊英軍団”アヤックスに大苦戦のユベントスは我慢のドロー

2019年04月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

イタリアの絶対王者を押し込んだ波に乗るオランダの雄。

自身のゴールが勝利に結びつかなかったC・ロナウド。しかしながら、その勝負強さはあっぱれであった。 (C) Getty Images

 現地時間4月10日、チャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝の第1レグが行なわれ、ヨハン・クライフ・アレナでアヤックスとユベントスが激突した。

 CLの舞台では2004年11月にグループステージで対戦して以来、15年ぶりのマッチアップとなった同カードの序盤は、ラウンド・オブ16で王者レアル・マドリーを撃破したアヤックスが、持ち味の素早いパスワークでポゼッション率を高めるなかで始まった。

 波に乗るオランダの雄は、D・ネーレスやジイェフ、ファン・デベーク、デヨングら若きテクニシャンたちが流動的にポジションを入れ替えながらショートパスを繋いで相手守備網をかいくぐると、17分にジイェフ、24分にファン・デベークが鋭いシュートを放って、決定機を創出していった。

 やや押し込まれたユーベは、3月 25 日の代表戦で追った筋肉系の故障からこの試合で復帰したC・ロナウドにボールを集めようとするも、相手の鋭いプレスにパスの基点を断たれてしまう。その結果、なかなかペースを掴むことができずに時間を浪費していた。

 そんななか、前半終了間際に均衡が破られる。劣勢に立たされていたユーベがワンチャンスをモノにするのだ。45分、スローインからピッチ中央付近でボールを受けたC・ロナウドが、右サイドを攻め上がったカンセロへボールを展開。そこから全速力で相手ボックス内へ走り込んだポルトガル代表FWは、カンセロからのアーリークロスにダイビングヘッドで合わせたゴールを奪ってみせた。

 攻勢を強め続けていたアヤックスが目立っていたなかで、良いところなく鳴りを潜めていた"千両役者"の流石の一発によってユーベが先手を取ったところで、前半は終了となった。
 
 主導権を握りながらリードを許してしまったアヤックスだったが、迎えた後半開始30秒で試合を振り出しに戻すことに成功する。自陣からのロングボールの処理を相手DFカンセロが誤ったところを突いたD・ネーレスが、一気に左サイドを突破。最後はカットインから右足で狙いすましたシュートを放つと、これがゴール右隅へと突き刺さった。

 試合巧者であるイタリアの絶対王者の術中にハマる前に同点弾をねじ込んだアヤックスは、ホームサポーターたちの熱気が増していくなかで、再び攻勢を強めていく。果敢なフォアチェックで、ボールを奪ってからアタッキングサードで積極的な仕掛けを繰り返していった。

 かたやユーベも60分以降、アヤックスに一方的に攻め込まれながらも、局面で激しい肉弾戦を演じて追加点を許さない。そして、試合が1-1で進行していくなかで、75分にはディバラを投入して、勝ち越し点を奪う隙を周到に狙い続けた。

 残り時間が刻一刻と減っていくなかで、アヤックスの運動量は尽きることはなく、連動した動きでユーベゴールへ迫り続けたが、80分を過ぎたところで完全に逃げ切りにシフトしたイタリアの絶対王者の守りを突き破ることはできなかった。

 そして、試合は1-1でタイムアップ。第2レグに向けては、勢いに乗ったアヤックスに押し込まれながらも、アウェーゴールをもぎ取ったユーベがややリードした格好となった。

 なお、第2レグは、アリアンツ・スタジアムで4月16日に開催される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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