【6節キエーボ戦を前に過去5試合の評価まとめ】現地で高まる本田への評価と期待

2014年10月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

ここまで全試合で及第点以上の評価。この先に求められるのは!?

相手のキエーボは5節終了時点で1勝1分け3敗の15位だが、アウェーでナポリを下すなど決して侮れない相手であり、インザーギ監督も警戒している。本田は3試合ぶりのホームゲームで“違い”を見せられるか!? (C) Alberto LINGRIA

 開幕連勝から一転、3節からの3試合は勝利なしで6位まで順位を下げたミラン。フィリッポ・インザーギ監督としては、評価の高い攻撃力を落とすことなく、脆弱さが否めない守備をいかに高めていくか、頭の痛いところだろう。
 
 その一方で、本田圭佑は開幕ラツィオ戦の先制ゴールを皮切りに、ここまで3つのゴールを決めている他、チャンスメイク(アシストは2)や守備においてもチームに貢献して、こちらは高評価を維持している。
 
 下記は、イタリア最大のスポーツ新聞「ガゼッタ・デッロ・スポルト」による、セリエA5節までの本田の評価(採点&寸評)である。昨シーズンのように存在すら否定するほどの辛辣な評価は完全に消え去り、チームとしては完敗だったユベントス戦でも、本田個人については好意的、同情的な見方がなされているほどだ。

 第1節:○3-1ラツィオ(H)
プレー時間:76分(先発)
成績:1得点(先制点)
ガゼッタ紙採点「6.5」
(チーム最高:エル・シャーラウィ「7.5」)
寸評「先制点の場面では本能的に利き足ではない右足で決めた。その後は、守備面でも効果的なプレーを見せていた」
 
第2節:○5-4パルマ(A)
プレー時間:62分(先発)
成績:1得点(2点目)1アシスト(先制点)
ガゼッタ紙採点「7」
(チーム最高:メネーズ「8」)
寸評「ボナベントゥーラへのアシスト、そして練習で体得した素晴らしい動きからのヘディングゴール。その後は消える時間帯もあったが、再び効果的な動きを見せた」
 
第3節:●0-1ユベントス(H)
プレー時間:83分(先発)
ガゼッタ紙採点「6」
(チーム最高:サパタ「6.5」)
寸評「(本田とエル・シャーラウィの)サイドアタッカー2人は自陣での守備に追われるなど、ハードな時間を強いられた。攻撃では相手に脅威を与えられず。本田は決定的なヘッドを放つも、ブッフォンの壁が立ちはだかった」
 
第4節:△2-2エンポリ(A)
プレー時間:90分(先発)
成績:1得点(2点目)
ガゼッタ紙採点「7」
(チーム最高:本田、アバーテ、メネーズ、トーレス「7」)
寸評「ユベントス戦で唯一ブッフォンを慌てさせるシュートを放った男は、このエンポリ戦では左足で正確なシュートを決めた。さらには惜しいFKで逆転にも近づいた」
 
第5節:△1-1チェゼーナ(A)
プレー時間:75分(先発)
成績:1アシスト
ガゼッタ紙採点「6」
(チーム最高:ボナベントゥーラ「6.5」)
寸評「レンゼッティに、まるでうっとうしい蚊のようにつきまとわれた。しかし、ラミの同点ゴールをアシストしたCKの他、FKなどセットプレーからチャンスを作り出した。途中交代は(サパタ退場による)戦術的な理由からだった」
 
※ガゼッタ紙の採点は最高が「10」。「6」は及第点

 目に見える結果は出しているのだから当然の評価とも言えるが、チームとして最近は結果を残せていない以上、本田には今後、試合を決めるような仕事が求められる。背番号10として違いを見せるという、困難だが、やり甲斐のある任務だ。

 またシーズンを通してパフォーマンスの質が大きく乱高下することなく(もちろん怪我をしないことも重要な課題だ)、常に平均以上のプレーを持続しながら、ここ一番で魅せる、という安定した働きも期待される。

 
 6節のキエーボ戦では、前節の4-2-3-1から4-3-3にフォーメーションを戻すつもりであるとインザーギ監督は語っている。ステファン・エル・シャーラウィも怪我から回復したことで、前線は"大激戦区"となっているが、本田は今回も右サイドのスタメン出場が予想されている。

 4試合ぶりの勝利をもたらすプレーを見せられるか? 日本時間で明日3時45分開始の試合が気になるところだ。

☆5節終了現在:3得点(ランキング5位)・2アシスト(ランキング2位)

 
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