【ACL】「勝点2を失った」まさかの展開に鹿島の伊藤翔は2ゴールを素直に喜べず

2019年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

14分までに2ゴール。それでも勝ち切れなかった一戦に伊藤も落胆

山東戦で引き分けたものの鹿島は暫定で首位をキープ。次節はアウェーで韓国の慶南FCと対戦する。(C)Getty Images

 アジア・チャンピオンズリーグのグループステージ2節、山東魯能(中国)対鹿島アントラーズの一戦は3月12日、山東のホーム、済南オリンピックスポーツセンターで行なわれ、2対2の引き分けに終わった。
 
 鹿島は10分に伊藤翔が中央突破。1度はDFに阻まれたものの、レオ・シルバがこぼれ球を拾ってラストパス。これを再び受けた伊藤が右足で冷静に流し込み、敵地で先制点を奪った。直後の14分には、右サイドから平戸太貴が前線にスルーパス。伊藤が狡猾な動きで相手の背後に抜け出すと、これに合わせて2点目をもぎ取った。
 
 開始15分で2点リード。最高の立ち上がりを見せた鹿島だったが、20分に三竿健斗がペナルティエリア内でハンド。PKを献上すると、これを元イタリア代表のグラツィアーノ・ペッレに難なく決められてしまう。さらに41分にはゴール前の混戦からペッレに左足で叩き込まれ、2点のアドバンテージは前半のうちに消えてしまった。
 
 勝点3が欲しい鹿島は61分に安部裕葵を投入。それでも決定機を生み出せず、もどかしい展開が続く。この状況に大岩剛監督も動き、79分に安西幸輝、81分に土居聖真をピッチに送り出して最後の攻勢を仕掛ける。だが、効果的な攻めは見せられず、鹿島は勝点1を得るに止まった。
 
 試合後、2ゴールの伊藤翔がフラッシュインタビューに登場。開口一番に「先制点を取れたのは良かったですけど、勝点2を失った」と序盤のリードを守れなかった一戦を猛省した。

 もちろん、元ベルギー代表のマルアン・フェライニやペッレを擁する山東に対し、敵地でのドローはポジティブな要素だと言える。だが、勝点3を掴み損ねたのは事実。「個人としては得点を取れたことはもちろん良かったけど、勝利には繋がっていない」と、伊藤が厳しい表情を見せたのも無理ないだろう。
 
 次節は4月9日に、昨季のKリーグで2位に入った慶南FC(韓国)と対戦する。再びアウェーでの戦いだが、伊藤は「チームとしても個人としても底を突き詰めていけるようにしたい」と話す。昨季のアジア王者・鹿島は山東戦の反省を生かし、勝利を掴めるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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