「戦術的すぎる…」マンCに歴史的大敗を喫したチェルシー。一部の選手がサッリの手腕に不満を吐露!?

2019年02月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

サッリとチェルシーに必要な“学び”は?

自身が理想とするサッカーを徹底して浸透させるスタイルを取ってきたサッリ。だが、チェルシーではその考え方を改めることが要求されるかもしれない。 (C) Getty Images

 0-6という衝撃的な大敗が波紋を広げている。

 現地時間2月10日に行なわれたプレミアリーグ第26節のマンチェスター・シティ戦で大敗を喫したチェルシー。開幕からこれまで来シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権を手に出来る4位以内をキープしてきたが、ついに6位に陥落した。

 英公共放送「BBC」によれば、チェルシーが6失点以上で敗れるのは、ノッティンガム・フォレストに0-7で敗れた1991年4月以来28年ぶりのこと。さらに2試合連続で4失点以上を喫したのは1990年12月以来の出来事だった。

 文字通りの歴史的な敗戦を喫したチェルシーには、当然、批判的な指摘が相次ぎ、一部では今シーズンから就任したマウリツィオ・サッリ監督の解任論を取り上げるメディアも出てきている。そんななか、チームの内情を伝えたのは英紙『Independent』だ。

 同紙は、サッカー界屈指の知将として知られるサッリの方針に対し、一部の選手から「あまりに戦術的すぎる」という不満の声が上がっていることを伝えたうえで、チーム内で消化できないほどの指示の多さが負担となっており、それが今回の惨敗に繋がったと指摘した。

 一方で同紙は、「サッリは学ぶ必要がある。だが、それはクラブも同じだ」と銘打った別記事において、チェルシーが強さを取り戻すうえで必要なことを綴った。
 
「今はチェルシーにとって苦難の時代だ。彼らが辿ってきた歴史、そのなかでの不寛容さを振り返れば、サッリが解雇されるかどうかを聞かれることはもはや避けられないだろう。

 だが、彼はシティ戦後に自分自身をかばおうとはしなかった。彼はアブラモビッチ(オーナー)への言及や結果やパフォーマンスについて多くを語ろうとはせず、クラブに魂を売っているように見えた。

 大事なのはチェルシーがサッリを招聘した時に何を期待していたかということだが、それは明らかにされていない。そんなチェルシーにサッリに時間を与える勇気はあるだろうか?」

 過去に多くの監督のクビを、結果が出ないと見るや挿げ替えてきたチェルシーの経営陣にも言及した同紙は、現状打破の鍵となる指摘をしている。

「チェルシーはサッリに時間を与える必要がある。だが、サッリも改善をするために学ばなくてはいけない。今のところ全選手が彼のスタイルを認識しているとは言い難く、"サッリ・ボール"と呼ばれるポゼッションとハイプレスを両立させるやり方は、ハマっていないように見える。とくにシティ戦でもウイークポイントになっていたジョルジーニョのアンカー起用は改善するべきだ」

 戦術眼に富むサッリだけに現状のまま行くとは考えにくいが、はたして、60歳の知将はいかなるアイデアでこの苦境を乗り切るのか。今後のチームパフォーマンスに注目したい。

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