「日本代表は産みの苦しみを味わった」FIFA公式がアジアカップ2019を“驚き”とともに総括!

2019年02月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「アジア・サッカーの重要なターニングポイントに」

日本代表にとっては失意の下に終わったアジアカップ。それでもFIFA公式サイトは森保ジャパンの戦いぶりをポジティブに捉えた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 カタール代表の初優勝で幕を閉じたアジアカップ2019。5度目の大会制覇を目ざした日本代表にとっては準優勝という悔しい結果に終わったが、過去に例を見ないほどアジア全域で異常な盛り上がりを見せたのは事実だろう。

 グループリーグから好ゲームが続出した今大会を総括したのが、FIFA(国際サッカー連盟)の公式サイトだ。「カタールの優勝がアジアのピラミッドをより大きくさせた」と題して、4年に一度のアジア王者決定戦を深掘りしている。

 なにを置いても真っ先に褒め称えたのが、カタール代表の大躍進だ。

「いったい大会前に誰が彼らの優勝を予測できただろうか。1984年大会以来、本大会で1勝も挙げていなかった国が、ロシア・ワールドカップ出場の3チーム(日本、サウジアラビア、韓国)を打ち負かし、圧巻のディフェンス記録(1失点)をマークして、無傷の7連勝で頂点に立ったのである。文句の付けようがない内容でだ。個性豊かなタレントが躍動し、戦術的・組織的にも見るべきポイントが少なくなかった。フェリックス・サンチェス(監督)とそのチームは、ほぼ完璧な1か月を満喫したのである」

 ではそのカタールに決勝で苦杯を舐めた森保ジャパンについては、どのような評価を下しているのか。

「今大会を通して、日本はポジティブな成果を得たはずだ。2022年ワールドカップの予選に向けて。フレッシュな選手たちにとっては貴重な経験の場となったに違いない。ハジメ・モリヤス(森保一)監督は、選手と監督の両方で優勝する史上初のケースを逃がしてしまったわけだが……。世界で馴染みのある名前(選手)が何人も不在で、産みの苦しみを大いに感じた大会だっただろう。格下のトルクメニスタンに苦しめられても最後は勝利し、"らしくない"28%というポゼッション率を強いられながらもサウジアラビアに勝利したのだ。満足の行く結果ではなかったのかもしれないが、成果は確かにあった」

 
 そして、韓国やオーストラリアがベスト8で姿を消した事実や、ベトナム、キルギス、オマーンなどアウトサイダーが躍進したことに触れ、「過去最大24か国による大会に進化させたのは大成功だった」と説き、「さまざまな国のさまざまなスタイルが大会を盛り上げ、アジア・サッカーの裾野を大きく広げた。いつか世界最大の大陸のサッカーを振り返るとき、この大会は重要なターニングポイントと位置付けられるだろう」と論じた。
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