“偉大なる予言者”シャビがカタール代表を率いる? W杯に向け、現役引退後のスタッフ入りが既定路線|アジア杯

2019年02月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「このプロジェクトに関われて誇りに感じているよ!」

バルサからの電撃移籍から早や3年半。いまやシャビ(右)はカタール・サッカー界に欠かせない“顔”となった。(C)Getty Images

 カタールの強豪アル・サッドに所属する元スペイン代表MF、シャビが、自身のSNSでお祝いメッセージを発信した。2月1日のアジアカップ決勝で日本代表を3-1と撃破し、初のチャンピオンズに輝いたカタール代表に向けたコメントだ。

「カタール代表のみんな、歴史的な勝利をおめでとう! 僕自身もこのプロジェクトの一員として関われて本当に誇りに感じているよ!」

 シャビと言えば、大会前に地元メディアの取材に応じた「アジアカップ予想」がことごとく的中。ベスト8のうち7つを、ベスト4のうち3つを言い当て、決勝でカタールと日本が対峙して前者が勝つことまで予言していた。決勝後、カタール代表のフェリックス・サンチェス監督から「我々のすべての試合について予言してもらうには、彼をチームに招かないとね」と話したほどだ。

 ただ、これはあながち冗談ではない。シャビもSNSで記した通り、スペインが輩出した名手もまた、カタール代表強化の一翼を担ってきたのだ。

 
 8年前に立ち上げられた「スペイン化計画」で育成年代の改革を含め、先頭に立ってきたのがサンチェス現監督である。もともとはバルセロナの下部組織で研鑽を積んだ敏腕指導者で、シャビが2015年夏にアル・サッド入りした際も、同胞の移籍に関わっていたとされる。サンチェス政権が発足した2017年夏以降、シャビは代表チームの相談役となり、ときには代表チームの臨時コーチを務めたこともある。

 現役引退後、シャビは指導者の道を歩むと宣言している。2017年秋には「僕の契約は今シーズンいっぱいで切れる。正直、カタール代表のことはよく知っているし、5年後のワールドカップで率いてみたいという気持ちは強い」と明かしていた。結局その後にアル・サッドと契約を2年延長。実現の運びとはならなかったが、2020年6月をもって引退するのは間違いなく、チームスタッフ入りは既定路線と見られている。

 アジアカップで図抜けたタレント力を証明し、いまや攻守両面で確かな組織力も備えるに至った新王者。そこに、シャビという世界最高峰の"頭脳"が加わる。2022年のワールドカップを戦うホストカントリーは、ますます世界中の注目を集めることになりそうだ。
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