「狂った連中による、明らかに狂った決定」 テベスが異例のリベルタ杯決勝マドリード開催を辛辣批判!

2018年12月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

かつての同僚に同調して主催者批判を展開!

スペイン代表の練習場で取材に応じるテベス。その表情はどこか曇っているようにも……。 (C)REUTERS/ AFLO

 南米王者を、欧州スペインのマドリードで決める――。この異例の判断を、選手はどう思っているのだろうか?

 すでに"決戦の地"に入り、現地時間12月9日に行なわれるコパ・リベルタドーレス決勝に備えているボカ・ジュニオルスの精神的支柱、カルロス・テベスが本音を漏らした。

 そもそも、同カップ史上初となる「スーペルクラシコ」での決勝は、ボカの本拠地ボンボネーラでの第1レグ(2-2)を経て、リーベルの本拠地モヌメンタルでリターンマッチが開催されるはずだった。

 しかし第2レグの戦いを前に、事件が発生する。リーベルの一部サポーターが、会場入りするボカのチームバスを襲撃。その際、複数のボカの選手が負傷したことで、試合は延期されることが決定した。

 これによって、もともとライバル関係にあった両クラブは激しく対立。結局、南米サッカー連盟(CONMEBOL)との協議の末、11月30日に前代未聞のマドリード開催が決定したのである。

 スペインやポルトガルからの独立を牽引した「リベルタドーレス(解放者)」を冠にした大会の決勝を、旧宗主国の首都で決めるという決定の背景には、クラブワールドカップの開催に支障をきたさないようにしたいFIFAの思惑や、アルゼンチン国内の警察がG20開催によって統制が取れないことなど、ありとあらゆる理由が混在している。

 この、現場を優先したとは言い難い決定にテベスは、「おかしな決勝だと思う」と、スペイン代表の練習場でもあるラス・ロサスでの練習後に語り、さらにかつてボカで同僚だった元イタリア代表FWパブロ・オスバルドがツイッターで綴った、「狂っていて、デブで、マフィアだ」というCONMEBOLへの批判に同調した。

「俺の偉大なる友人オスバルドも言っていたけど、あいつらは机の下に隠れた、狂った連中だ。何もわかっちゃいない。ドーハ、マドリード、あと他にどこが候補だったかは分からないけど、明らかに狂った決定さ」

 それでも、過去に幾多の激戦を経験してきた34歳のベテランFWは、「試合に集中することが大事になる」と、来る大一番へ士気を高めている。

「このような形での決勝に集中するのは難しい。俺たちはもう、40日間も苦しみ続けている。ただ、一人の選手としては、何とかして集中しないといけない」

 果たして、異例づくしの南米王者決定戦は、いかなる決着をみることになるのか? 最終決戦のキックオフの時は、刻一刻と迫っている。
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