原口元気、緊急出場で効果的なプレーは見せられず…ハノーファーは開始20数秒で先制も4失点で7敗目

2018年11月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ベンチスタートの原口は味方の負傷で前半ATに登場

守勢の時間が長かったことで、原口も自陣での守備的なプレーが長くなった。攻撃では、CKのキッカーも務めたが、チャンスは創出できず。 (C) Getty Images

 11月25日(現地時間)、ブンデスリーガ第12節が行なわれ、ハノーファーは1-4でボルシアMGに敗れた。
 
 前節でヴォルフスブルクを下してようやくリーガ2勝目を挙げた16位のハノーファーが、王者バイエルン相手に完勝を飾るなど好調の3位(試合開始時)ボルシアMGと対戦。日本代表戦に出場した原口元気は2試合連続のベンチスタートとなり、浅野拓磨は3試合連続でメンバーから外れた。
 
 ハノーファーの不利が予想されたこのアウェーマッチだが、彼らは開始直後に驚きの先制ゴールを挙げる。キックオフから自陣でボールを回した後、最後尾からの縦パスでウッドが抜け出して独走、GKゾマーの足下を抜くシュートを決めたのだ。20数秒での早業だった。
 
 一方、一度もボールに触れないうちに先制を許したボルシアだが、その後は攻勢に転じ、5分にヴェントがミドルでファーストシュート。そして2分後、ペナルティーエリア内でボールを繋ぎ、右に流したところで、アザールが左足でGKエッサーを巻くシュートをゴール左隅に決め、あっさり追いつく。
 
 各選手がテクニックを披露して試合を振り出しに戻したボルシアMGは、10分にショートコーナーからアザールがエリアに侵入して左足の強烈な一撃を浴びせ、18分にもシュティンドルがミドルを放つ。ホームチームは縦パスが入ってからの連動性が良く、ここからチャンスを作った。
 
 しかし、20分あたりからハノーファーのプレッシャーが効き出したこともあり、ボルシアMGは攻めあぐねる。すると、アウェーチームの攻撃の頻度が上がり、カウンターからサレンレン=バゼーが右サイドを抜け出したりして、相手ゴールに迫っていく。
 
 37分、そのサレンレン=バゼーがトップスピードでドリブルを仕掛けた際に、ギンターと激しく交錯し、両選手ともに昏倒。ギンターは担架で運び出され、サレンレン=バゼーもいったんは試合に戻ったものの、アディショナルタイム(AT)にピッチを去り、代わりに原口が緊急出場を果たした。
 
 試合は44分、シュティンドルが右サイドで相手選手2人に寄せられながらエリア右へ縦パス。これに反応して抜け出したランクが、角度のないところからのシュートでエッサーの牙城を崩し、ボルシアMGが勝ち越し点を挙げて前半を終えた。
 
 後半、ホームチームは先に相手ゴールに迫り、シュティンドルがエリア外から惜しいシュートを放つ。対するハノーファーは51分、2列目の左サイドに入った原口が起点となり、フュルクルクとパスを繋いだフォッスムがフィニッシュまでも持ち込む。
 
 一進一退の攻防を展開するなか、ボルシアMGは57分、アザールが左サイドを抜け出し、マーカーを切り返しでかわした後、狙いすました浮き球のクロスを上げると、走り込んだシュティンドルがダイレクトボレーでゴールに叩き込み、大きな3点目を挙げた。
 
 ここからしばらくホームチームの攻勢が続いた後、ハノーファーは反撃を仕掛けるが、自陣に多くの選手を残すボルシアMGの守備を崩し切ることはできない。原口は敵陣では良いかたちでボールを受けられず、下がってパスを受けることが多くなる。
 
 71分にはアタッカーのマイナに代え、長身で空中戦やポストプレーも得意なFWヴァイダントを投入。攻撃の活性化を狙うも、なかなかゴール前にボールは入らない。原口のクロスや縦パスも、ことごとくはね返されてしまう。
 
 ボルシアMGは無理はしないものの、チャンスを逃さず、アザール、交代出場のザカリアが決定機を迎える。これらはエッサーの好守に阻まれるも、77分にシュトロブルのスルーパスで抜け出したザカリアが、今度は右足でエッサーを破り、さらにリードを広げた。
 
 ハノーファーは残り時間でもゴールを狙う積極性は保ったものの、やはり攻撃は効果的ではなく、逆にカウンターからさらなる失点の危険にさらされながら、試合終了の時を迎えた。
 
 会心の勝利を飾ってドルトムントに次ぐ2位の座を守り、ホームの観客と喜びを分かち合うボルシアMGの面々の傍らで、うなだれるハノーファーは今シーズン7敗目。厳しい状況に置かれている彼らは次節(12月1日)、ホームでヘルタ・ベルリンと対戦する。
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