イニエスタの超絶アシストも霞むドロー劇。AT14分のGK弾に乱闘騒ぎ… 清水vs.神戸は後味悪い3-3

2018年11月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

GK六反のヘディングシュートで同点… その後は両チームがエキサイト

藤田への先制アシストで魅せたイニエスタ。引き分けた神戸はなんとかJ1残留を決めた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 J1リーグは11月24日、33節の9試合を各地で開催。IAIスタジアム日本平では、清水エスパルス対ヴィッセル神戸の一戦が行なわれ3対3の引き分けに終わった。

 イニエスタのいる神戸との対戦、また清水の今季ホーム最終戦とあって、スタジアムは超満員の2万109人が入った。そして、注目の神戸8番は、期待に違わぬプレーで観衆を魅了した。

 序盤から、テンポの良いショートパスをつなぐ神戸のなかで、イニエスタは正確なサイドチェンジやスルーパス、自らの突破で攻撃に変化をつける。そして、スタンドを沸かせたのは26分。中盤でパスを受け前を向いたイニエスタは、最終ラインの裏に飛び出した藤田直之の足もとへ正確無比な浮き球のスルーパスを供給。このパスに藤田が左足を振り抜き、GK六反勇治のニアサイドを破るシュートでゴールネットを揺らした。

 しかし清水もすぐさま反撃。相手のミスを突いて中盤でボールを奪うと、河井陽介が鮮やかなミドルシュートを突き刺す。1-1の同点に追いつき、前半を終えた。

 後半に入ると、序盤は神戸が一気に攻撃のペースを上げてゴールを重ねる。イニエスタ、ポドルスキを中心としたパス回しから、52分に伊野波雅彦のクロスに古橋亨梧が頭で合わせ勝ち越すと、62分には三田啓貴がGK六反の頭上を越えるループショットを決める。神戸が2点をリードした。

 その後は清水が反撃に出るも、ドウグラスのシュートがポストを叩くなど、決め手を欠いて追加点を挙げられない。それでも、終盤に入り怒涛の猛攻を見せた清水は87分、鄭大世のクロスをドウグラスがヘディングで押し込み1点差に。直後に鄭がゴールネットを揺らすも、これはオフサイドの判定でノーゴールとなった。

 試合はアディショナルタイムに入り、4分と表示される。しかしここから両チームに怪我人が出るなどして、アディショナルタイムは13分を超える展開に。そして、清水が獲得したCKから、攻め上がったGK六反が同点のヘディングシュートを決める劇的な展開となる。

 だが、ヒートアップしていた試合は、ここからさらに大荒れの展開に。神戸のウェリントンが清水ベンチへ乗り込むなど、両チームが揉み合う事態に発展してしまう。ウェリントンはこの日2枚目のイエローカードでレッドカードを提示された。しかしこれに憤ったウェリントンは止めに入ったGK六反を引き倒すなど収まらない様子で、チームメイトになだめられながらピッチを後にした。

 試合は、この日で現役引退となる兵働昭弘のFKを神戸側がクリアして3対3でタイムアップ。最後は主審の制御がまったく利かない状態となったゲームは、アディショナルタイムが18分51秒にまで伸びるなど、後味の悪い展開となってしまった。

 神戸は勝点1を積み上げ、勝点42としてなんとか今季のJ1残留を決めた。一方の清水は同48で7位となっている。

次ページ【動画】清水GK六反がアディショナルタイム14分に起死回生の同点ヘッド!!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事