南米王者決定戦でのスーペルクラシコ第1レグはドロー決着! ボカは二度のリードを守り切れず…

2018年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

二度のリードを保てなかったボカと食い下がったリーベル。

値千金の同点弾を決めたプラットは、カウンターの起点ともなり、存在感を放った。 (C) Getty Images

 11月11日(現地時間)、ボカ・ジュニオルスとリーベル・プレートのコパ・リベルタドーレス決勝・第1レグがボンボネーラで行なわれた。

 南米王者決定戦で史上初めて顔を合わせることになった同カードは、本来、10日にキックオフ予定だったもののブエノスアイレスが豪雨に見舞われたため、急遽、延期を決定。順延日となったこの日も天候が心配されたが、何とか開催に至った。

 安全面を考慮してアウェーサポーターの入場禁止という異例の開催となった試合は、ボケンセ(熱狂的なボカファン)の圧倒的な後押しを受けるボカが、立ち上がりから積極果敢に前へ出れば、リーベルも負けまいと得意の素早いパスワークで攻勢に出るなど、互角の戦いが繰り広げられた。

 そのなかでボカに思わぬアクシデントが降りかかる。27分、チームの急先鋒でもあるパボンがハムストリングを痛めて交代を余儀なくされたのだ。重要な一戦での負傷交代に22歳の俊英は涙を流してピッチを去っていった。

 しかし、試合はここから大きな動きを見せる。先手を取ったのはボカだ。34分、敵陣で細かいパスワークを繋ぎ、最後はボックス内のCFアビラがGKに弾かれた自身のシュートのこぼれ球を押し込んだ。

 しかし、ボンボネーラが興奮の坩堝とかした直後、リーベルが同点弾をねじ込む。35分、ショートカウンターの流れから最後はプラットが右足で豪快に決めたのだ。

 終盤に大きな展開を見せた前半は1-1で折り返すかに思われたが、終了間際にまたも動く。ボカが勝ち越すのである。アディショナルタイム1分、パボンに代わって途中出場していたアルゼンチン代表FWベネデットが、ハーフウェーライン付近から供給されたロングボールをボックス内で合わせて決めた

 怒涛のゴールラッシュのなかで迎えた後半は、立ち上がりから中盤で両軍が激しくボールを奪い合うなか、攻勢を強めるリーベルが主導権を握る。すると、その姿勢が実って同点ゴールが生まれる。

 61分、敵陣右サイドからのFKをゴール前でクリアしようとしたボカのDFイスキエルドスの頭に当たってゴールに吸い込まれた。

 ここでペースを落として守勢に回ったリーベルに対して、攻勢を強めたボカは、73分に経験豊富な点取り屋テベスという切り札を切って勝負に出る。

 時間の経過とともに完全に逃げ切り態勢を固めたリーベルが人海戦術で守りに入ると、試合は一方的にボカが押し込む展開へと様相を変えていった。

 しかし、再びホームチームは災難に見舞われる。83分、右SBのハラが負傷し、最後の交代枠の使わざる得なくなったのだ。

 結局、予期せぬ形で交代枠を消費したボカは最後の一押しが出来ずにリーベルに守り切られてしまい、試合は2-2で決着がついた。

 二度のリードを保てなかったボカにとっては、この結果は痛恨と言えるだろう。一方、リーベルはボンボネーラで負けなかったという自信を持って本拠地モヌメンタルでの第2レグに臨めそうだ。

 果たして、どちらが南米王者の称号を手にし、宿敵を打ち破るのか? 全てが決める運命の第2レグは、現地時間11月24日(日本時間25日5時)にキックオフする。
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