白熱のマンチェスター・ダービーはシティが3発快勝! ユナイテッドは食い下がるもペップの策に屈する

2018年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

アグエロの豪快弾で流れを呼び込む!

スルスルと敵ボックス内に抜け出して、最後は名手デ・ヘアの頭上を射抜いたアグエロ。シュートスキルの高さが詰まった一撃であった。 (C) Getty Images

 現地時間11月11日に行なわれたプレミアリーグ第12節で、マンチェスターの二強、シティとユナイテッドが激突した。

 今シーズンいまだ無敗を維持してプレミアリーグ首位に立つシティと、開幕の出遅れが響いて7位に甘んじているユナイテッド。この両雄による通算177回目の「マンチェスター・ダービー」は、序盤から動きのある展開となった。

 立ち上がりから主導権を握ったのは、ホームチームだ。1分にB・シウバがいきなりファーストチャンスとなるシュートを放つと、そこから攻勢を続け、ついには先制に成功する。12分、左サイドからスターリングが上げたクロスをファーサイドでB・シウバが折り返し、これを受けたシルバが冷静に決めた。

 立ち上がりから守備に比重を置いていたものの、8割以上もポゼッションされ、さらに先手も取られたユナイテッドは、完全に後手を踏み、相手のペースに圧倒されてしまう。そこから反撃に転じようにも、ポグバを怪我で欠いたことでクリエイティブさが見られず、全くといっていいほどにチャンスを創出できなかった。

 その後も、シティはポゼッション率を7割以上も維持し続けて、ユナイテッドに主導権を与えずに試合を進行。結局、攻守の構図がハッキリとしたまま、前半は終了した。

 迎えた後半、ダービーマッチは開始早々に次点が生まれる。決めたのは、優位に立っていたシティだ。

 48分、ハーフウェーライン付近でボールを奪取するとショートカウンターを展開。バイタルエリア付近でボールを持ったアグエロがマハレズとのワンツーでボックス内に侵入し、右足でシュート。この豪快な一撃が名手デ・ヘアの頭上を打ち抜いた。

 後半も出鼻を挫かれる格好となったユナイテッドは、57分に故障明けの主砲ルカクを投入すると、これが直後に実を結ぶ。58分、敵ボックス内へ抜け出したルカクが、相手GKエデルソンに倒されてPKを獲得し、これをマルシアルが決めて1点差としたのだ。

 1点差に詰め寄られた直後にシティの智将グアルディオラも動きを見せる。62分にマハレズを下げてザネを投入。相手のさらなる反撃の芽を、あえて攻撃に出ることで摘みかかったのである。この采配が功を奏し、試合は65分以降に再び、ホームチームのペースとなり、ワンサイドゲームが展開された。

 またも防戦一方となったユナイテッドは73分に勝負に出る。マタとサンチェスという攻撃的な切り札を同時に切ったのである。しかし、しっかりと意思統一が取れ、集中力を保ち続けたシティの堅牢は強固で、打開の術を見出せない。

 すると、ホームチームが雌雄を決する一撃を見舞う。86分、B・シウバが右サイドから絶妙なクロスをボックス内に供給。これをフリーで受けたギュンドアンが難なく決めた。

 決定的な3点目を奪われたことで戦意を喪失したユナイテッドに追い上げるための気力はなく、試合は結局、3-1でシティに軍配が上がった。

 結果と内容の両方で宿敵を圧倒し、「マンチェスター・ダービー」では、2014年11月の対戦以来となるホームでの勝利を手にしたシティは、首位の座をがっちりとキープ。一方、同ダービー通算53敗目を喫したユナイテッドは、順位を上げることができずに8位に転落した。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事