約1か月ぶりに復帰の香川真司は2ゴールに絡む! ドルトムントは延長戦の末に辛くもDFB杯3回戦進出

2018年11月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

香川は先発出場で78分までプレー

先制点の場面は、ヘディングシュートを決めたかったところだが……。この試合での香川のプレーは、ファーブル監督にどう評価されるだろうか。 (C) Getty Images

 10月31日(現地時間)、DFBカップ2回戦が行なわれ、ドルトムントは3-2でウニオン・ベルリンを延長戦の末に下し、次ラウンド進出を決めた。

 先週末のブンデスリーガ9節でヘルタ・ベルリンと2-2で引き分け、公式戦の連勝が6で止まったドルトムントは、このホームでの国内カップではメンバーを大きく入れ替えて臨み、ピッチに立った顔ぶれのなかには、足首の怪我で1か月以上戦列を離れていた香川真司の姿もあった。

 立ち上がりは、ウニオンが積極性な姿勢を見せて攻め上がり、対するドルトムントは後方でボールを回す時間が長かったが、10分に香川のCKからヴォルフがダイレクトでシュート。DFにブロックされたところをプリシッチが詰めるも、これも防がれて再びCKを獲得する。これをプリシッチがフリックしてゴールを狙うが、GKギキエビッツが好守で弾き出した。

 12分、ホームチームはアクシデントに見舞われる。この試合では左SBを務めたディアロが負傷し、早くもゲレイロとの交代を余儀なくされたのだ。

 ドルトムントはボールポゼッションでは上回るも、連動した動きからの組織プレーが機能せず、効果的な攻撃が仕掛けられない。ボールを繋いでフィニッシュまで持ち込んだのは34分、カウンターでダフードがドリブルで突き進んでから展開し、最後はプリシッチが前が空いた状態でシュート(枠外)したのが初めてだった。

 香川はトップ下に位置取ったものの、序盤はあまりボールに触る機会がなく、徐々にプレーに絡むようになっても、ボールを受けて前を向いてドリブルを始めるところまでは良いものの、スルーパスは味方と息が合わず、そのままゴールラインを越える場面が続く。

 対するウニオンは守備でしっかり対応しながら、好機を窺い続け、23分にFKを獲得してからジュリ、レンツ、ヒュブナーが立て続けに決定的なシュート。これらは全て、今シーズン初出場のGKヒッツの好守に阻まれるが、ペースはアウェーチームが掴んでいると言えた。

 しかし39分、ドルトムントはダフードが左サイドからクロスを上げると、香川がヘディングシュート。これはギキエビッツがゴールライン上でセーブするも、こぼれ球をフィリップが詰めて先制ゴールを奪う。

 持ち味が出し切れていない状態でリードしたホームチームは42分、レドンドにクロスバーを叩くボレーシュートを浴びたものの、無失点で乗り切って前半を終えた。

 後半、ドルトムントは先に攻勢に立ち、47分に香川がドリブルで中央突破を仕掛けて止められると、こぼれ球をダフードがダイレクトで詰めるが、クロスバーを越える。52分には、プリシッチが右から持ち込んで逆サイドに流したボールを、フリーのゲレイロがダイレクトで狙ったものの、これもゴールマウスを捉えられない。

 香川は好位置でボールを持つ機会が増え、59分には左サイドから上がってきたゲレイロにパスを配球し、ゴール右外にわずかに逸れる惜しいミドルを引き出す。

 対するウニオンは粘り強く守り続けていたが、63分にカウンターからジュリのスルーパスを受けたポルターが、倒れ込みながらゴールに流し込んで試合を振り出しに戻した。

 追いつかれたドルトムントは、再び勝ち越しを狙って敵陣深くに侵入するも、最後のところで効果的なプレーが見られず、ウニオンの守備を崩せずにいたが、73分、中盤で香川が浮き球を収めたプレーから、フィリップがプリシッチに預けてゴール前に走り込み、リターンを受けて角度のないところからゴールに突き刺す。

 再びホームチームがリードしてから5分後、香川はロイスとの交代でベンチに退いた。

 その後、ウニオンがプロメルの強烈なミドルをヒッツが弾いたところをヘドルンドが詰めれば、ドルトムントはフィリップの強烈なミドルを放つなど、互いにチャンスを作って終盤に突入。このまま終了するかと思われた87分、ウニオンはジュリのクロスをポルターが頭で合わせ、土壇場で再度追いついてみせた。

 1回戦のグロイター・フュルト戦では、後半アディショナルタイムに同点とし、120分目で決勝ゴールを挙げたドルトムントだが、今回は2度のリードを守れずに再び延長戦へ。96分にはヘドルンドに完全フリーでのシュートを許すが、この大ピンチをヒッツが好反応で防ぐ。

 その後は交代出場のサンチョの突破力とハキミの飛び出しなどでウニオンを押し込むドルトムント。しかしゴールを奪えないまま延長後半に入り、110分、FKでトプラクが頭で合わせたボールは右ポストを叩く。

 ドルトムント以上に勢いを感じさせるウニオンも果敢にゴールを狙い、守備に難のある相手の隙を逃さずにシュートを浴びせるが、こちらも枠内にボールが飛ばない。

 116分にロイスの直接FKがセーブされた後、ドルトムントはボールをキープしてウニオンに揺さぶりをかけ続ける。そして2分後、右からのクロスにプリシッチが合わせようとしたところをフリードリヒに掴み倒される。これで数的優位とともにPKを獲得したホームチームは、ロイスがギキエビッツの逆を突き、決勝ゴールを決めた。

 残り時間、攻めに出たウニオンの裏を突いてカウンターからフィリップが2度決定機を掴んだが決められず。しかしドルトムントは1点を守り切り、1回戦に続いて辛くも勝利を掴んだ。3回戦は11月4日に組み合わせが決定し、来年2月5、6日に行なわれる予定だ。

 なお、10月31日の日本人選手所属チームの結果は以下の通り。

ハンザ・ロシュトク 2(2PK4)2 ニュルンベルク
※久保裕也は先発出場で60分までプレー
ヴァイヘ 1-5 ブレーメン
※大迫勇也はベンチ入りも出場なし
ホルシュタイン・キール 2-1 フライブルク
※奥川雅也は先発出場で89分までプレー

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