【セルジオ越後】"本番"はウルグアイ戦、この2連勝で強くなったと勘違いしちゃいけない

2018年10月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半は全体的にぎこちなくて、あまり良い45分間ではなかった

南野の2試合連続ゴールは評価できる。ウルグアイ戦でも結果を残せば、文字通り日本のエースと言える存在になるだろう。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 森保ジャパンがパナマ代表を3-0で下したね。これで先月のコスタリカ戦に続く2連勝だ。新体制の良好な滑り出しに、ファンのみんなも喜んでるんじゃないかな。
 
 ただ、試合内容は気になったね。特に前半は全体的にぎこちなくて、あまり良い45分間ではなかったよ。後半はカウンターが効いてペースを掴めたけど、日本が良くなったというより、相手が崩れてきた印象のほうが強かった。時間が経つにつれて日本がフリーでボールを持つ場面が増えたし、カウンターを仕掛けた際にも相手守備陣の対応の遅れが目立っていたからね。パナマの監督が試合前に言っていたとおり、選手のコンディションが良くなかったんだろう。そう考えたら、もっと点を取ってもおかしくない試合だったよ。
 
 まあ、ホームで試合をして、あまり脅かされることもなく、穏便に日本が勝つ。これがキリンチャレンジカップだからね。ハリルホジッチ監督の時も、ザッケローニ監督の時もキリンチャレンジでは勝っていたでしょ? だから、この2連勝で日本が強くなったと勘違いしちゃいけない。
 
 とはいえ、代表経験が浅い選手をテストできたのはポジティブな材料だ。最終ラインでは、センターバックの冨安が代表デビューを果たし、サイドバックには佐々木と室屋が起用された。ボランチの三竿も、代表初スタメンを飾っている。彼らのアピールが十分だったとは言えないけど、国際舞台の経験は成長を促す要素のひとつだ。チーム力の底上げという意味ではプラスに働くはずだよ。
 
 さらに言えば、前線の選手は好感触を掴めたんじゃないかな。どんな相手であれ、南野や伊東が2試合連続で点を取ったのは評価できるよね。大迫と原口が「さすがロシアW杯組」と唸らせるという感じではなかっただけに、なおさら結果を出したふたりの活躍が引き立った印象もある。次の試合でも若手のアピールが目立つようだと、とりわけ原口の立場は危うくなるかもしれないね。
 
 注文を付けるなら、交代枠の使い方かな。親善試合は6人を交代できるんだから、ふたつ余らせたのはもったいなかった。例えば東京五輪世代をもっと招集してテストしてもよかったよ。

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