欧州で一発逆転劇はもう見られない? 今後の移籍市場の最終日は!? UEFAが数々のルール改正を検討

2018年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「アウェーゴール・ルールをなくすべき」と指揮官たち

このルールにより、多くのドラマが生まれた反面、ホームチームが失点を嫌がって消極的なプレーに終始する傾向も……。写真はアウェーゴールで決着がついた昨シーズンのチャンピオンズ・リーグ準々決勝ローマ(勝者)対バルセロナ。 (C) Getty Images

 ルールは、時代とともに変化していく。見る者にとっては数々のドラマを生んできたルールだが、現場で指揮を執る監督たちは、改正が必要と考えているようだ。
 
 英公共放送「BBC」が報じたところによると、欧州のトップクラブの指揮官たちは9月4日の会議で、UEFAに対してアウェーゴール・ルールの改正を求めたという。
 
 アウェーゴール・ルールは、ホーム&アウェー方式の勝負で合計スコアが同点だった際に、コイントスや中立地での再試合で勝敗を決める代わりの手段として、1965年のカップウィナーズ・カップで導入された。
 
 このルールでは、アウェーでの得点が多いチームの勝利となるため、その重要性が増す。そのため、ホームとアウェーのそれぞれにおける戦い方に、大きな影響を与えてきた。
 
 だが、UEFAのジョルジョ・マルケッティ事務副長によると、指揮官たちは「以前のように、アウェーで得点するのが難しいことだと考えていない」という。そのため、「ルールを見直すべき」と考えており、マルケッティ事務副長はUEFAもその意向であると明かした。
 
 会議には、マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督やアーセナルのウナイ・エメリ監督、その前任者アーセン・ヴェンゲル氏、ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督、レアル・マドリーのジュレン・ロペテギ監督、ナポリのカルロ・アンチェロッティ監督、パリ・サンジェルマンのトーマス・トゥヘル監督など、欧州を代表する強豪クラブたちの指揮官が出席している。
 
 マルケッティ事務副長によれば、指揮官たちは移籍市場の期間についても言及。それぞれのリーグが開幕する前にマーケットを閉めるように求めた。
 
 この夏は、イングランドとイタリアが自国リーグ開幕の前日にマーケットを閉じたが、スペイン、ドイツ、フランスの市場は、例年と同じく8月いっぱいまで開いていた。
 
 マルケッティ事務副長は、「監督たちはリーグ戦が始まる前に移籍市場は閉じるべきとの意見だ」と、現場サイドから要望があったことを明かしている。
 
 アウェーゴール・ルールの改正と移籍市場の前倒し統一、いずれも実現すれば、大きな変化となることは間違いない。今後の事の進展が注目される。
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