怪物ロナウドがクラブ経営者に転身! スペイン1部の古豪を巨額のポケットマネーで買収!

2018年09月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ずっと夢見てきた。情熱を注ぎこみたい」

左からプエンテ市長、ロナウド、スアレス会長。稀代の名手はクラブ経営でいかなる手腕を発揮するのか。バジャドリーから目が離せない(写真は公式ツイッターより)。

 9月3日、スペインからビッグニュースが飛び込んできた。
 
 ラ・リーガ1部の古豪バジャドリーが、同市の市役所で重大発表を行なった。なんと元ブラジル代表FWのフェノーメノ(怪物)ことロナウドが、クラブの株式を51%取得。晴れて筆頭株主となり、円満的な買収に成功したのだ。
 
 ロナウドは17年間に渡って会長を務め、66%の株式を保有していたカルロス・スアレス氏に3000万ユーロ(約39億円)を支払い、51%の株式を一手に買い上げたという。当面スアレス氏は会長職のままで、将来的にはロナウドが会長に就く可能性もあるようだ。
 
 稀代のストライカーは記者発表会見でこう話している。
 
「いつかはクラブ経営をしたいとずっと夢見てきた。フットボールは僕にとって情熱であり続けている。それをこれからはバジャドリーの発展と成長に注ぎたいと思う。マネジメントにおいて大事にしたいのは4つの言葉だ。競争力、透明性、改革、そして社会的貢献。大いに期待してほしい」

 
 バジャドリーは1928年の創立で、かつてカスティージャ王国の王宮が置かれた同名の都市に本拠地を構える。かつて元日本代表FWの城彰二氏が在籍した古豪で、日本のファンにとっては少なからず馴染みのあるクラブだ。ビッグタイトルの獲得歴はなく、昨今は1部と2部を行き来しており、昨シーズンは2部で5位。昇格プレーオフを勝ち抜き、5年ぶりの1部復帰を果たした。
 
 ロナウド筆頭株主が言葉を続ける。
 
「まずはバジャドリーを1部に定着できるクラブとするのが目標で、それを実現させると約束しよう。熱狂的な雰囲気をさらに盛り上げて、ベストなスタッフとともに目標に向かって突き進みたい。ファンのみなさんにも、ぜひこのプロジェクトに参加してもらいたいし、いろんなアイデアや意見、時には批判も浴びせてほしいと思う。一緒に現在と未来のバジャドリーを作っていきたい。一致団結して、どこにも負けないチームに成長していこう!」
 
 2011年に現役を引退したロナウド。その後はさまざまな団体のアンバサダーやテレビ解説者、さらにはブラジル政府の要人などを歴任したが、フットボール界においてはこれといった"定職"に就いていなかった。ついに悲願だったプロクラブを手中に収め、41歳にして新たな第2の人生を歩もうとしている。
 
 実質的なトップリーダーとして、どのような手腕を発揮するのだろうか。バジャドリーのオスカル・プエンテ市長は「クラブ創立90周年の節目に大きな転換点を迎えた。ロナウドという一大レジェントとともに、クラブと街は劇的に発展していくだろう」と期待を寄せた。
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