悪夢ふたたび! 宮本ガンバが95分の被弾でまたしても勝ち切れず!

2018年08月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

“ド突き合い”の時間帯を制して倉田が先制も…

倉田(左)の先制PKをチーム全員で守り抜き、最終盤まで最高のシナリを描いていたガンバだったが……。写真:徳原隆元

[J1リーグ22節]G大阪 1-1 札幌/8月15日/吹田S
 
 またしても守り切れなかった。ガンバ大阪が本拠地で不甲斐ないドローを演じた。

 キックオフ直後から激しい球際の争いを繰り広げた両雄。なかなか好機を掴むには至らなかったが、ワンプレーをきっかけに拮抗したゲームはオープンな攻防戦へと変貌を遂げる。
 
 12分だった。コンサドーレ札幌GKク・ソンユンのパスが目の前にいたガンバ大阪FW一美の足下に入るビッグチャンス。一美の返しを受けた高が思い切り良くガラ空きのゴールにシュートを放つも、枠を外してしまう。するとその1分後、今度は札幌が決定機を迎える。敵のリスタートをカットして速攻を仕掛け、チャナティップが左足で強烈なシュート。G大阪GK東口がゴール正面に弾いてしまうが、詰めたジェイがこれを決め切れない。さらに3分後、G大阪は敵エリア内で遠藤が抜け出して渾身の一撃を放つもポストをかすめてしまう……。
 
 この"ド突き合い"の時間帯を制したのは吹田の主だった。17分、ふたたび札幌のエリア内で遠藤とのワンツーから抜け出した倉田が倒されてPKをゲット。これを日本代表MFがみずから決めて、G大阪が先制に成功した。
 
 とはいえ、その後のホームチームは防戦一方に。効果的なサイドアタックを繰り返す札幌の波状攻撃にさらされ、36分にはチャナティップに至近距離からフリーショットを許してしまう。これはなんとかファビオがゴールライン上でクリアした難を逃れたが、守備陣の混乱を解消できぬままハーフタイムを迎えた。

 
 後半もいまひとつ守備ラインを押し上げられず、カウンターの糸口も見いだせないG大阪。何度か散発のカウンターで反撃に転じるも効果は薄く、敵のアーリークロスや積極果敢な縦へのクサビをなんとか中央でブロックするばかり。62分に逆襲からアデミウソンが得点機を得るがモノにできず、66分の一美の左足ショットも枠外でリードを広げられない。
 
 宮本恒靖体制となってから過去4試合中、3試合で先制しながらことごとく追いつかれた。またしてもゲーム終盤に門をこじ開けられてしまうのか。だがこの日の浪速の雄はひと味違った。"ゼロ"への執着心が尋常ではなく、宮吉、小野を投じて攻撃のギアを上げる札幌に対して、最後まで高い集中力を維持し、守護神・東口を軸に随所で鬼気迫るディフェンスを披露した。それでも……95分、都倉に渾身ヘッドをねじ込まれて同点とされてしまうのだ。

 今季初の連勝が、達成目前で露と消えた宮本ガンバ。降格圏から抜け出せないのも当然の勝負弱さだ。
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