マンジュキッチがクロアチア代表からの引退を表明 「今日から君たちと同じ、代表チームのファンだ」

2018年08月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ロシアでの経験は私のキャリアでもっとも重要」

ロシア・ワールドカップの準決勝でイングランド相手に勝利を収め、クロアチア史上最高位が決定した瞬間には涙を滲ませていた。(C) Getty Images

 ロシア・ワールドカップで準優勝したクロアチア代表のFW、マリオ・マンジュキッチが代表から引退するというニュースが、クロアチア・サッカー連盟から発表された。のちにマンジュキッチ自身もSNSを更新し、サポーターへメッセージを送っている。

 代表通算33ゴールを記録した32歳のアタッカーは、2007年に代表デビューし、89試合に出場。ルカ・モドリッチやイバン・ラキティッチとともに「クロアチア黄金世代」のひとりとして代表チームを支えた。

 ロシア・ワールドカップでは、準決勝のイングランド戦で決勝点を記録するなど、計3ゴールを記録。同国史上最高位となる準優勝に大きく貢献した。

 SNSに綴られたメッセージは、「親愛なるファンへ。私はいつもピッチの外よりフィールドの上で語ることを好んできた。今から語る言葉は、120分走り続け、強敵とぶつかることよりも難しいと感じている」という文言で始まり、以下のように続いた。

「クロアチア代表のユニホームを身にまとい、この国を代表してプレーできたことをなにより名誉に感じる。試合前に聴く国歌、すべての試合を幸せに感じ、懸命にプレーすることで勝利を得ることの素晴らしさを知った。これ以上の感動も喜びもない。

 だが、私はクロアチア代表から身を引くときだと気づいた。

 ワールドカップで銀メダルを獲得し新しい力を得られたおかげで、難しい決断を下すことができた。私たちは夢を経験し、歴史的な成功を納め、サポーターから信じられないほどの愛を感じることができた。

 ワールドカップ終了後、ザグレブをはじめとするクロアチアのさまざまな町で目にした光景は、私のキャリアの中でもっとも重要な記憶だ。代表チームにとって、もっとも美しいツアーだったともいえるだろう。

 私はいま、多くの努力と、失望や絶望に近い瞬間を経て、幸せに満ちており、銀メダルを誇りに思い、天にも昇る気持ちでいる。

 引退すべき理想的なタイミングというのは分からない。もし許されるなら、永遠にクロアチアのためにプレーするだろう。

 しかし、私たちはクロアチアのサッカーに貢献するために最善を尽くし、歴史的な快挙を手にした。だからこそ、身を引くのは今だと感じている。

 14年前、初めてアンダーのチームで代表のユニホームを身に付けた。それ以来、私は多くの優秀なチームメイト、コーチ、スタッフと出会い、仕事をしてきた。クロアチアの成功のためにすべてを捧げてきた。だれもが私のキャリアになければならない存在で、すべての人に感謝している。

 最後に――。サポーターに最大限の感謝を。

 私たちの誰もが完璧ではありません。私もサッカーにおける得点のチャンスを何度も逃したし、パスをミスしたことも、ボールをロストしたこともある。

 それでも私がフィールドに残そうとしたスピリットを理解してくれてありがとう。私と、代表チームと一緒にいてくれてありがとう。

 今日から私もあなた方と同じ、クロアチア代表を応援する熱狂的なひとりのファンだ」

 このメッセージには、サポーターからは「本当にお疲れ様でした」「クロアチアに夢を、W杯2位をありがとう」「あなたをいつまでも応援します」といった温かい声が寄せられている。
 

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