宇佐美貴史のフォルトゥナ完全移籍が秒読みか。「数日中に決まる」と地元紙が報じる

2018年07月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

選手本人が強く希望も交渉は難航が続いた

思い出深い1年となったフォルトゥナでの2017-18シーズン。宇佐美の願いはついに叶うのか。(C)Getty Images

 先週土曜日のJ1リーグ第18節、ガンバ大阪vs鹿島アントラーズの試合では、パナソニックスタジアム吹田のVIP席に陣取り、宮本恒靖新監督の初陣を見守った。去就に揺れる日本代表MF、宇佐美貴史である。
 
 昨シーズンの活躍は記憶に新しい。ドイツ1部のアウクスブルクで出場機会に恵まれず、2部のフォルトゥナ・デュッセルフへの期限付き移籍を決意。尻上がりに調子を上げてチームの快進撃に導き、日本代表の僚友・原口元気との「日本人・両翼コンビ」で旋風を巻き起こした。28試合に出場して8得点・3アシスト。左サイドで違いを生み出しただけでなく、リスタートキッカーを任されるなど攻撃の中軸を担い、サポーターからの信頼も絶大だ。紛れもない、1部昇格の立役者だった。
 
 同じくレンタル加入だった原口はワールドカップ開幕前にヘルタ・ベルリンからハノーファー96への移籍が決まったが、宇佐美は昇格決定直後からフォルトゥナへの完全移籍を強く希望。「ほかのどこでもなく、これからもフォルトゥナでプレーしたい。デュッセルドルフは素晴らしい街で、スポーツの面でもプライベートの面でもここが好きなんです」と話し、サポーターを喜ばせていた。

 
 しかしながら、フォルトゥナとアウクスブルクの交渉は難航し、一度は決裂したと伝えられた。ワールドカップが終了しても事態は一向に好転せず、現在は両チームともキャンプの第2段階に入っているが、宇佐美はアウクスブルクに合流していない。クラブ側はその遅れを「プライベートな理由」と説明した。
 
 デュッセルドルフの地元紙『Rheinische Post』はこう見ている。
 
「ウサミはプレッシャーを増大させている。左ウインガーはアウクウブルクのキャンプに参加せず、みずからの想いを叶えるベストな解決策を追い求めているのだ。すなわち、昨シーズンをレンタルで過ごしたクラブへの移籍である。もはやアウクスブルクでリザーブに甘んじるのは我慢ならず、彼が新天地を選択したとして、なんの不思議があるだろうか」

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