C・ロナウド放出のマドリー、約20年ぶりにバロンドール受賞者が不在に…“歴史”を継続させるには!?

2018年07月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

“禁断の移籍”フィーゴから始まった栄光の系譜

メッシ獲得は現実味がないが、モドリッチ(左)とヴァランヌ(右)の受賞なら可能性は十分にあるはず。写真はロシアW杯決勝前。 (C) Getty Images

 クリスチアーノ・ロナウドをユベントスに売却したことで、レアル・マドリーはシーズンあたり50ゴールという得点力や、ロッカールームで強烈なリーダーシップを発揮するカリスマ性、そしてユニホームを筆頭とする関連グッズの売上を失った。
 
 そして、C・ロナウドの移籍で「白い巨人」になくなったものがもうひとつある。「バロンドール」だ。スペイン紙『Marca』は7月26日、マドリーにこの栄えある賞の受賞者がいないのは、2000-01シーズン以来のことだと報じた。
 
 フロレンティーノ・ペレスは初めてマドリーの会長に就任した2000年夏、宿敵バルセロナからルイス・フィーゴを引き抜いた。そしてそのシーズンの01年1月、フィーゴはバロンドールを受賞。以降、マドリーには常に「年間最優秀選手」の称号を手にした選手が加わっていく。
 
「銀河系軍団」と呼ばれたペレス第一次政権は、フィーゴに続いてジネディーヌ・ジダン(1998年受賞)、"怪物"ロナウド(02年)を獲得。2004年にもマイケル・オーウェン(01年)が加入した。
 
 ラモン・カルデロン体制になっても、マドリーは2006年にワールドカップ(W杯)を制したイタリア代表主将のファビオ・カンナバーロ(06年)を獲得。バロンドール受賞者の系譜は続いていく。
 
 そして、ペレス会長が復帰した2009年夏、マドリーはミランからカカ(07年)、マンチェスター・ユナイテッドからC・ロナウドを獲得する。プレミアリーグ時代(08年)にも受賞していたC・ロナウドは、マドリーでも2013年からの5年間で4回、個人として最高の栄誉を手に入れた。
 
 だが、そのC・ロナウドが去ったことで、約20年ぶりに現在のマドリーは受賞経験者なしという状況になったのだ。
 
 近年のバロンドールは、C・ロナウドとリオネル・メッシが10年間にわたって独占してきた。それだけに、マドリーが過去の受賞者を獲得して"歴史"を継続するのは、メッシ引き抜きという天変地異が起きない限りは難しい。
 
 残される道は、現所属選手の受賞だ。C・ロナウドとメッシがロシア・ワールドカップで結果を残せなかったため、今年は新たな受賞者が誕生する可能性も騒がれているところ。クロアチアの準優勝に貢献したルカ・モドリッチや、優勝したフランスのラファエル・ヴァランヌの受賞はあるだろうか!?
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