名将ジダンはなぜネイマール獲得に「NO」と答えたのか。そこにはマルセロとの関係性が…

2018年07月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「必要ない。端から乗り気ではなかった」

ジダン前監督はこのネイマールを必要な戦力とは考えていなかった。その理由は実にロジカルでシンプル!? (C)Getty Images

 ブラジル発のスクープが、巷を賑わせている。登場するのはブラジル代表の至宝ネイマール、レアル・マドリーの監督を退任したジネディーヌ・ジダン、そしてマルセロの3人である。
 
 昨シーズンいっぱいでマドリーの指揮官を辞任したジダンは、その数週間前の記者会見で、「わたしは一度もネイマールを欲しいと言ったことはない」と話していた。記者に獲得の可能性を問われてそう答えたわけだが、そこには確固たる理由が存在していたというのだ。
 
 7月15日、ブラジルのスポーツ番組に登場したのが、ブラジル人記者のアンドレ・リザク氏。彼が明かしたのは、先日ジダンと会食した親友の言葉だった。マドリーが強い関心を寄せているネイマールの獲得について本人は「まったく必要性を感じていないし、端から乗り気ではなかった」と話したという。

 
 もちろん、ネイマールを嫌っていたわけでもなければ、フットボーラーとしてリスペクトはしていなかったわけでもない。ジダンは単に、「同じ左サイドでプレーするなら、マルセロとの兼ね合いが問題だ。ネイマールが来ればマルセロが活きるスペースがなくなってしまうじゃないか。わたしはそれを良しとは考えていなかった」のである。
 
 真相のほどは定かではないが、スペイン全国紙『as』はこの報道を肯定的に捉えている。ジダンがマドリーを去った理由は、チャンピオンズ・リーグ2連覇の達成感やリーガ・エスパニョーラでの低調な出来などさまざまな要素が複雑に絡み合っているとされるが、フロレンティーノ・ペレス会長との意見のすれ違いもそのひとつだった。とりわけ新シーズンに向けた補強計画に関して衝突があったとされ、同紙は「ネイマール獲得に関する価値観の相違が原因」と指摘している。
 
 マドリーは公式声明を出し、ネイマール獲得についてなんらアクションを起こしていないとして、パリ・サンジェルマンへの敬意を示した。それでも依然としてペレス会長はネイマールに執着のようで、ユベントスへ旅立ったクリスチアーノ・ロナウドの後釜候補筆頭と考えているのだ。
 
 はたして急転直下の展開はあるのか。いずれにせよ警鐘を鳴らしたジダンは、第三者として傍観するのみだ。
 
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