「試合内容では負けていなかった」 悔しさと傷心のベルギー…だが気持ちを切らさず史上最高順位を狙う!【ロシアW杯】

2018年07月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「勝ち切るには何かが足りなかった」(アザール)

準決勝に挑んだベルギー代表。キャプテンを務めたアザールは何度もチャンスを演出したが……。 (C) Getty Images

【7月10日・サンクトペテルブルク|準決勝 フランス 1-0 ベルギー】

 ロシアワールドカップの準決勝、悲願の初栄冠を目指したベルギーは0-1でフランスに敗北した。

 ベルギーの全国紙『DH』は、この試合を「大いなる失望」と報じ、ロベルト・マルティネス監督や選手たちのコメントを紹介している。

 51分にフランス代表のサミュエル・ウンティティに決勝ゴールを許した、GKのティポー・クルトワは失望を露わにした。

「フランスにCKで得点を与えてしまったことを悔いている。流れの中ではいくつか跳ね返したのに、セットプレーで失点してしまった。(キリアン・)エムバペと(アントワーヌ・)グリエーズマンは非常に手強かったし、速かった。けれど、我々はポゼッションで勝っていたし、内容としては勝っていたように思う。

 ベルギーの攻撃的で創造的なサッカーで、フランスの"何をも目指さない"サッカーに勝てなかったことは、非常に残念。決勝戦に進めなかったことには失望しているが、明日以降は3位を目指すために前を向くよ」

 一方、今大会でキャンプテンを務めたエデン・アザールは、「このチームに参加できたことを誇りに思い、満足している」と語った。

「試合中、自分自身が得点のチャンスを逃した場面もあったし、(マルアン・)フェライニの惜しいシーンなど、ゴールのチャンスは何度もあった。僕らはボール支配率や体力面ではフランスを上回っていたと思うけれど、勝ち切るには何かが足りなかったということだ。3位決定戦は、対戦相手がイングランドでもクロアチアでも、チーム全員で、全力で取り組むだけ」

 またCBのヴァンサン・コンパニは、「我々が実力でフランスに劣っていたとは思わない。今大会で理解できたことは、優勝経験国が必ずしも我々より強いとは限らないということだ」と、悔しさを滲ませた。

 そして、ここまでチームをまとめ上げたマルティネス監督は、自チームの選手たちに感謝を述べつつ、最後の試合に焦点を合わせていることを明らかにした。

「非常に組織されていたフランスに対して、我々は"穴"を見つけることができなかった。選手たちはとてもよくやってくれたと思うが、サッカーで勝利するのは1チームだけ。CKが明暗を分けた。これがサッカーだ。大きな失望を抱えているが、我々にはまだ1試合残っている」

 3位決定戦に勝利すれば、ベルギーが1986年大会で達成した4位という最高記録を塗り替えることになる。敗戦を乗り越え、新たな歴史を刻めるか。"赤い悪魔"たちの戦いはまだ終わっていない。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中