南米屈指の名伯楽ビアンチ、「ウルグアイは4つの“タマ”を持っている」と発言。その心は!?【ロシアW杯】

2018年07月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

フランスとウルグアイをよく知る名伯楽

ウルグアイを絶賛したビアンチ(右)。はたして、その真意は? (C) Getty Images

 ロシア・ワールドカップは、7月6日から4強入りを懸けた戦いが幕を開ける。なかでも、ウルグアイとフランスのカードは、激戦必至の注目の一戦だ。

 開催国ロシアと同居したグループを3連勝で勝ち抜け、決勝トーナメント1回戦で欧州王者のポルトガルを撃破したウルグアイと、試合ごとに調子を上げて、強敵アルゼンチンとの大一番も"神童"キリアン・エムバペの活躍によって制したフランスの一戦は、世界的な注目を浴びている。

 有力タレントを擁し、攻守のバランスが揃う大会屈指の好チームの対峙とあって、勝敗の予想は非常に難しい。そんななか、両国をよく知る南米随一の名将カルロス・ビアンチも、この一戦について言及している。

 アルゼンチン人のビアンチは、現役時代の1970年代にスタッド・ランスやパリ・サンジェルマンでストライカーとして活躍し、5度のリーグ・アン得点王にも輝いた。また、監督としてもその才能を発揮し、母国の名門ボカ・ジュニオルスやヴェレス・サルスフィエルド、さらにローマやアトレティコ・マドリーを率いた。

 とりわけ、ボカとヴェレスでの采配ぶりは特筆に値し、両チームで4度のコパ・リベルタドーレス制覇と3度の世界一を経験。そのなかでウルグアイのチームとは、幾度となく対戦している。

 名FWにして名将、そして名伯楽のビアンチは、フランス紙『Liberation』で、ウルグアイについて興味深い言葉を寄せている。

「ウルグアイの"タマ"は2つだけじゃない。彼らは4つの"タマ"を持っている。ゴディン、ヒメネス、カバーニ、そしてスアレスがそうだ。彼らは驚異的な攻撃を組織しているし、とてもリアリスティックなチームでもある。誰も彼らと戦いたいとは思わないだろう」

 スペイン語で「卵」を意味し、気合いや男らしさを示す時にも用いられる『huevo』という言葉でウルグアイを例えたビアンチは、以下のようにも賛辞を贈っている。

「世代の受け継ぎ方が見事で、常に戦士がいる。そして、W杯やオリンピック、コパ・アメリカといくつもの素晴らしいタイトルを勝ち取ってきた。彼らみたいな小さな国がそれだけのことをやるのは非常に特別だ」

 フランスに対しては、「アルゼンチン戦よりも厳しく、多少ダーティーなぐらいでないと勝てない」と手厳しいコメントしたビアンチは、この試合を「おそらくウルグアイは生き残るだろう。そのためのプレーをするはずだ」と予想した。

 両国のこれまでの通算対戦成績は、ウルグアイの3勝4分け1敗。果たして、ビアンチの予想は的中するか!?
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