互いに無理はせず今大会初無得点ドロー…フランスは首位、デンマークは2位で決勝T進出【ロシアW杯】

2018年06月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

膠着する時間帯も多かった一戦…

盛り上がりに欠ける一戦のなかで、コーネリウス(右)は縦への突破で観客を沸かせ、応対出場のフェキル(左)は惜しいシュートで魅せた。 (C) Getty Images

【6月26日・モスクワ|グループC デンマーク 0-0 フランス】
 
 すでにグループステージ突破を決めているフランスと、引き分け以上の結果が欲しいデンマークの対戦。ボールポゼッションではフランスが大きく上回り、パスを回しながらじっくり相手の隙を窺い続けたのに対し、デンマークは縦に速い攻撃で相手ゴールに迫る。
 
 過去2戦からメンバーを半分以上入れ替えたフランスは、プレーに変化をつけられず、パスを繋ぎ続けながらも、決定的なチャンスを作るまでには至らない。ジルー、グリエーズマン、デンベレがDFラインの裏に抜けるようなプレーも数えるほどで、シュートも遠めのものが多く、その本数も少なかった。
 
 そんなフランスに対し、ほとんどの選手が自陣に戻って守備をするデンマークは、攻撃の回数は少ないものの、コーネリウスやブライトワイトが積極的にドリブルを仕掛けていったが、こちらも29分にカウンターからコーネリウスのクロスがエリクセンに合いそうになったのが、唯一の惜しい場面だった。
 
 膠着する時間も短くなかった前半が終わり、始まった後半もボールを保持するのはフランス。前半よりもバイタルエリアでボールを繋ぎ、グリエーズマンがシュートまで持ち込むなど、徐々に効果的な攻撃が見られるようになる。
 
 攻撃のギアを上げたフランスに対し、デンマークは54分にゴール正面のFKをエリクソンが直接狙い、GKマンダンダが前に弾くような絶妙なシュートを放つ。59分にもシストが左から持ち込んで、最後はエリクソンが前が空いた状態でシュートチャンスを得たが、ボールは枠を外れた。
 
 後半の序盤は良かったフランスだが、ポグバのような攻撃のスイッチを入れ、攻撃にアクセントをつけられる存在がいないため、下がり目の位置でボールを回し続ける場面が多くなり、フィニッシュまで持ち込めない。時折、サイドを攻略しても、クロスは人数の多いデンマークの守備陣に簡単にはね返される。
 
 膠着状態を打開すべく、フランスはフェキル、エムバペを投入し、前者は良いボールの引き出しから惜しいシュートを幾度も放ち、後者はこの試合のフランスには見られなかったゴール前での強引な仕掛けでデンマークDF陣を慌てさせる。
 
 終盤に試合は活気づいたが、互いのゴールネットは最後まで揺れることなく、試合終了。勝点1を分け合い、フランスが首位、デンマークが2位で決勝トーナメントへ進むこととなった。

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