「何であれが一発レッドなの…」史上2番目のスピード退場となったコロンビア代表MFが嘆き節

2018年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

次節は生き残りを懸けた一戦に。

スコミナ主審から一発退場を命じられ、驚きの表情を浮かべたC・サンチェス(6番)。このボランチの退場が全てを変えてしまった。 (C) Getty Images

 6月19日、ロシア・ワールドカップ、グループH初戦の日本対コロンビア戦は、開始早々のプレーが全てを決めた。

 3分、自陣からのロングボールに抜け出した大迫勇也の1対1でのシュートを相手GKダビド・オスピナがセーブ。こぼれ球に反応した香川真司がダイレクトで強烈なシュートを放つと、ジャンプしたカルロス・サンチェスが右手を伸ばしてストップし、ダミル・スコミナ主審は迷わずPKと退場を宣告したのだ。

 このビッグチャンスを香川が確実にモノにして流れを掴んだ日本は、39分にファン・フェルナンド・キンテーロに技ありFKを決められて同点とされたが、後半に入って数的不利のコロンビアの運動量とプレーの質が極端に低下。そして73分、大迫勇也が決勝点を挙げて勝負を決めた。

 1986年メキシコ大会のスコットランド戦で、ウルグアイのホセ・アルベルト・バティスタが開始56秒で退場したのに続く、W杯史上2番目のスピード退場が試合の行方に大きく影響を及ぼしたのは言うまでもない。コロンビアの指揮官ホセ・ペケルマンが、「11人と11人で戦うはずが、最初の3分で重要な選手を失った」と嘆いたほど痛恨だった。

 試合後、C・サンチェスは、「不運すぎた。最悪の出だしだ。誰も望んでいない結果だった」と肩を落とし、問題のプレーに対する判定については、少なからず疑問を感じているようだった。

「僕が言うことができるとすれば、あれは単なるハンドだったということさ。何であれが一発レッドカードだったのか……正直言って分からないよ。だけど、すでに判定は下されてしまったわけだし、試合にも負けている。僕はポジティブになるしかない」

 雌雄が決してしまった以上、次戦に向けて切り替えるしかない。2戦目のポーランド戦に出場できないC・サンチェスは、「どんな形でもチームを支えたい。僕らは前進するために勝利にしがみつくしかない」と、死地から脱出を目指すチームを支える覚悟を口にした。

 ポーランドも19日に行なわれたセネガル戦で敗れているため、次節の結果如何ではグループステージ敗退が決まる可能性もある。6月24日の一戦は、コロンビアにとって生き残りを懸けた大一番となる。
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