もうひとつの“ワールドカップ”!? アンプティサッカーW杯がメキシコで10月に開催!

2018年06月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

メキシコ中部のハリスコ州4都市で行なわれ、世界24か国が出場する。

アンプティサッカーは、日本では春と秋に全国大会があり、100名弱のプレイヤーがしのぎを削る。

 現在熱戦が繰り広げられているロシア・ワールドカップの後に、実は10月にもメキシコでもうひとつのサッカーのワールドカップが行なわれることをご存知だろうか。
 
 それは四肢切断の障がいを持つ選手がプレーするアンプティサッカーのワールドカップだ。アンプティサッカーは、30年以上前にアメリカの負傷兵が、松葉杖をついてプレーするサッカーをリハビリテーションとして始めたのが起源だといわれており、日本には2010年に導入され、2010年、2012年、2014年と3大会連続でアンプティサッカーワールドカップに出場。2014年メキシコ大会で初勝利を手にし、決勝トーナメント進出も果たしている。
 
 アンプティサッカー・ワールドカップは、今まで2年おきに開催されていたが4年ごとの開催となり、前回大会と同じメキシコで開催されることになった。メキシコ中部のハリスコ州4都市で10月24日から11月5日まで行われ、世界24ヶ国が出場する。
 
 それに先駆けて日本では5月19日から20日に、大阪市の鶴見緑地競技場で、アンプティサッカーの全国大会「レオピン杯」が行なわれた。大会後には、6月中旬に実施される代表候補合宿のメンバー27名が発表された。日本アンプティサッカー協会の副理事長で、日本代表監督も務める杉野正幸氏は、「27人への絞り込みは、ほぼ全会一致で決まりました。これから15人に絞り込むにあたり、選考会のメニューや私が目指すサッカーに合う選手を、これよりも多い視点で見られます。また、選手のコンバートなどの新しい提案が出てくることも考えられます。さらに、15人が決まった後に実施する2回の合宿では、プロフェッショナルな視線に基づくアドバイスに期待しています」と語った。
 ワールドカップイヤーで高まる期待は、障がい者サッカーでも同じこと。日本代表のエースとして、メキシコ大会でも活躍が期待される元ブラジル代表のエンヒッキ・松茂良・ジアス(通称:ヒッキ)は、「ワールドカップというのは、僕らアンプティサッカー選手にとって最高の舞台で、世界中の選手とプレーできる喜びを感じられる大会です。メキシコ大会は、日本のアンプティサッカーが、この4年間でどれくらい成長できたかを確かめる絶好の機会。2010年の初参加から、3大会で徐々に成果が現れていますが、今大会も、過去の結果を上回りたいですね」と目標を語る。
 
 アンプティサッカーの全国大会は、春のレオピン杯と秋の日本選手権のふたつのみ。ワールドカップまでは公式戦がないため、アンプティサッカーを応援する機会は限られるが、7月に日本アンプティサッカー協会から発表されるクラウドファンディングを使えば、メキシコワールドカップを戦う日本代表をサポートすることができる。ロシアを戦うサムライブルーとともに、応援したい日の丸戦士だ。
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