ロペテギがマドリー監督に正式就任! ペレス会長は「代表への影響は理解できない」と批判を一蹴

2018年06月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロペテギはスペイン代表へのエールも忘れず。

ロペテギの就任会見に臨んだペレス会長はクラブに対する批判の声を一蹴した。 (C) Getty Images

 6月14日、スペイン代表監督の座を追われたジュレン・ロペテギは、サンチャゴ・ベルナベウでレアル・マドリーの監督就任会見に臨んでいた。

 その解任はまさに青天の霹靂というべき電撃的なものだった。

 12日にマドリーがロペテギのロシアW杯後の監督就任を発表すると、これを直前まで知らされていなかったというスペイン・サッカー連盟(RFEF)が激怒し、2020年までの契約を結んでいたにも関わらず更迭したのだ。

 サンチャゴ・ベルナベウで、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長と就任会見に臨んだロペテギは、今回の一連の騒動で「代表監督の重役を放棄した」と非難の声を浴びせられたことについて、「解任が決まった日は母が死んでから人生で最悪の日だった」と語りながら、現役時代にプレーしたマドリーへの復帰については感慨深げに口を開いた。

「今日という日は私の人生で最も幸せな日だ。私は全ての人に感謝したい。本当に家族の一員になれたと感じることができたからね。もちろんすべてを勝ち取るつもりだよ」
 
 そんなロペテギの招聘に成功したペレスは、「彼の目標はとても刺激的だ。ジュレンの存在に感謝して彼をホームに迎え入れたい」と喜び、さらに前代未聞の騒動となった早期契約の舞台裏を明かしている。

「今回の契約がなぜスペイン代表との協定を台無しにするものになるのか。正直に言って私はまだ理解できていない。彼らには微塵も影響がないはずだからね。全ての批判はロペテギを代表チームから追い出すことを正当化する理由にはならない。

 すべてが誤解されていると思っている。こうした大きな大会の直前に契約を交わした監督はこれまでにもいたはずだ。いずれも『背信行為だ』とみなされたのは、フットボールの歴史上で一つもない。我々は大会中であれば代表チームに影響を与えかねないと思って早く契約を結ぶ決心をしたんだ」

 REFEのルイス・ルビアレス会長から「彼らのやり方は認められない」と非難されたことに対して、「我々のイメージを壊そうとする人に対しては向き合う必要がある」と暗に対立関係を匂わせたペレス。そして、そのペレスと硬い握手を交わしたロテペギは、スペイン代表へのエールも忘れてはいなかった。

「私は選手たちに対して常に正直であったし、決断を理解してくれている。彼らからの尊敬と愛情ほど美しいものはない。もちろん明日はスペインを応援するし、彼らが素晴らしいワールドカップを過ごすことを祈っている」

 2016年7月の就任以来、その若手育成に定評のある手腕でスペイン代表をまとめ上げてきたロペテギは、マドリーでどのような采配を見せるのか、興味は尽きない。
 
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