「環境も異なり、プレーも違うだろう。でもそれを楽しみたい」 イニエスタ、英紙に日本挑戦を語る

2018年06月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サッカーは僕の人生。今後もそうあってほしい」

バルサを離れた理由について、イニエスタは「身体がそれを求めたから」と語っていた。(C)Getty Images

 2018年の夏は、アンドレス・イニエスタにとって忘れられないものとなるだろう。もちろん、ワールドカップがあるからというだけではない。バルセロナを去り、ヴィッセル神戸での新たな冒険に挑むからだ。

 6月8日、英紙『Guardian』のインタビューでイニエスタは、バルサ退団について「身体がそれを求めたからだ。そうじゃなければ続けていた」とコメント。「身体がこれ以上(バルサでは)できないと言ってきたときに分かったんだ。ここを去らなければいけないとね。心身両面で回復により時間がかかるようになってもいた。長い年月やってきて、過去3シーズンはキャプテンも務めた。バルサの選手でありつづけるのは大変なんだよ」と振り返った。

「僕はバルサのためにすべてを絞り出してきた。でも、もうなにも残っていない。だから、こうするのが自然だったんだ。良いプレーができるか心配せずに、ただプレーを続けるだけでよければ簡単だった。だけど、僕にはそれができなかった。来年でもよかったかもしれないけど、今がベストのタイミングだと思ったんだ」

 バルサ一筋を貫いてきたイニエスタだが、例えばプレミアリーグを経験しなかったことに悔いはないのだろうか。イニエスタは「そうなったら面白かっただろうね。良い経験になっていただろう」と認めつつ、「だけど僕はバルセロナで良かったんだ」と続けている。

「他のどこかのほうが良いんじゃないかとかは、考えたことがなかった。僕がバルセロナを離れるのは、身体がそれを求めているから。それだけでしかない。そうじゃなければ続けていたんだ」
 
 バルセロナでプレーすることはもうない。だが、イニエスタのサッカーが終わるわけではない。遠く離れた日本での新たな旅に向けて、イニエスタは「まだまだサッカーを続けたい。プレーしているときが一番幸せなんだ」と述べた。

「僕はまったく異なる別の人生を始める。環境も異なり、プレーも違うだろう。でも、責任があることは変わらないし、それを楽しみ続けたい」

 将来的なことは、まだ分からない。イニエスタは「コーチかなにかにトライするだろう。僕はずっと芝を近くに感じていたいんだ。現役選手として過ごせる時間が、あとどれくらい残されているかは分からない。40歳までプレーしたいって言ってきたけど、それができるかどうかも分からない」としつつ、自身にとってサッカーはすべてだと語った。

「サッカーは僕の人生だった。自分や周囲の人生の原動力だった。家族と一緒に素晴らしい経験をしてきた。本当におとぎ話のようだったんだ。そして、これから新しいことが始まる。それもすごく良いものだと確信しているよ。サッカーは僕の人生だ。そして、今後もそうあり続けてほしいと願っている」

 イニエスタが神戸で人生の第二章を楽しみ、日本のファンを楽しませる日が待ち遠しい。
 
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