去就注目のナインゴラン、かつての恩師が待つインテルか、年俸15億円以上を提示の中国か…

2018年06月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロマニスタからの人気はいまも絶大だが。

インテルか中国か――ナインゴランの未来ははたしてどこにあるのか。現時点ではローマ残留の線もまだ消えていないが。(C)Getty Images

 ベルギー代表のロベルト・マルティネス監督との確執が絶えず騒がれていたラジャ・ナインゴランは、結局ロシア・ワールドカップのメンバーには選ばれず、代表から引退する意向を表明した。

 そして傷心のナインゴランは、所属するローマでもその去就が取り沙汰されている。サポーターからはいまも絶大な人気を誇るものの、どうやらクラブは、中盤の若返りを目指しているようなのだ。

 21歳のロレンツォ・ペッレグリーニを中盤の軸に据えたい考えのローマは、さらにアタランタから23歳のブライアン・クリスタンテの獲得も狙っている。クリスタンテは6月6日にすでにローマ入りしており、今夏の入団は確実。これによりナインゴランやケビン・ストロートマンがローマの放出候補リストに加わったと言われている。
 
 現地時間6月7日、イタリア紙『Gazzetta dello Sport』は、冬にナインゴランの獲得に動いた中国スーパーリーグの広州恒大が、ふたたび関心を寄せていると報じた。同クラブは年俸1200万ユーロ(約15億6000万円)を用意しているという。

 ファビオ・カンナバーロ監督が率いる広州恒大は、移籍金3000万ユーロ(約39億円)も準備。ただし中国には、法外な移籍金で獲得した外国人選手の年俸に課税する「ぜいたく税」の問題があるため、「買い取り義務付きの2年レンタル」での獲得をめざしつつ、ツアーなどを開催して、その収益もローマに渡す考えだという。

 だが一方、同日の『Corriere dello Sport』紙は、同じく広州恒大からの関心を伝えつつ、インテルとの交渉が「もっとも具体的」と報じた。インテルのナインゴランに対する関心は以前から周知のとおりだ。

『Corriere dello Sport』紙によると、2016年1月から2017年6月までローマを率いていたインテルのルチアーノ・スパレッティ監督は、4-2-3-1システムのトップ下としてナインゴランの獲得を望んでおり、かつての教え子に直接電話をして口説きにかかっているという。

 7年ぶりにチャンピオンズ・リーグの舞台に復帰するインテルに移籍し、自身をよく知る恩師との再会を果たすのか。それとも中国に渡り、30歳のベテラン選手では普通得られない巨額のサラリーを手にするのか。はたまた、4年以上を過ごすローマに残り、悲願のタイトル獲得をめざすのか。ナインゴランの決断が注目される。
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