【６月14日・モスクワ｜グループA　ロシア ５-０ サウジアラビア】
 
　ロシア・ワールドカップの開幕戦、ともに立ち上がりから気合十分で試合に臨み、高い位置からプレッシャーをかけ合ってペースを握ろうとしたが、徐々に開催国が攻勢に立つ。
 
　ロシアは攻守の切り替えが速く、高い位置でプレッシングを仕掛けてボールを奪うと、カウンターに繋げ、序盤から幾度も相手ゴールに迫っていく。そして12分、チャンスを経てのCKから、ゴロビンが入れたクロスをファーサイドのガジンスキーがフリーでのヘッドで合わせて先制ゴールを奪った。
 
　リードして以降、ますます攻守のバランスが良くなったロシア。24分にカウンターを仕掛けた際にジャゴエフが左足太腿を傷めて退場するというアクシデントに見舞われたが、これで勢いを削がれることはなかった。

 
　対するサウジはボールをキープできず、徐々にミスも増加して危険なカウンターを何度も受けるようになる。
 
　そして前半終了間際の43分、サウジ陣内深くに流れたボールにゴロビンが追いついてゾブニンに繋ぐ。彼からラストパスを受けた交代出場のチェリシェフは冷静に相手DF２人をかわして、２点目ゴールを突き刺した。
 
　後半に入ると、50分過ぎからはサウジも攻勢に転じてセットプレーからフィニッシュまで持ち込む場面もあったが、ロシアは余裕を持ちながらも相手の隙を逃さず、ボールを奪うと素早く相手ゴール前まで迫っていく。
 
　そして71分には、スローインからゴロビンが入れたクロスに、その直前にスモロフに代わって登場したばかりのジューバが頭で合わせて３点目を決める。

　さらにアディショナルタイムには、チェリシェフが技巧的な左足のアウトサイドでゴール右隅に突き刺し４点目、さらにラストプレーのFKをゴロビンが鮮やかに決め、ゴールショーを締めた。
 
　前半よりはサウジに攻撃を許したものの、危ない場面は数えるほどで、逆に相手ゴール前でボールを回して分厚い攻撃を構成し、幾度も惜しいシュートを放つなど、効果的に、そして効率良く試合を優勢に進めたロシアは、勝点３を獲得し、最高のスタートを切った。
 
　次節、ロシアは19日にエジプトと、サウジは20日にウルグアイと対戦する。