薬物騒動に揺れた“英雄”と内田篤人の元同僚を選出! ペルーがW杯に臨む23選手を発表

2018年06月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

騒動に揺れた“英雄”に加え、内田篤人の元同僚も選出される。

絶望的だった状況からW杯出場への扉を開いたゲレーロ。本大会でも活躍が期待される。 (C) REUTERS/AFLO

 6月3日(現地時間)、ペルー・サッカー連盟は、ロシア・ワールドカップに出場する代表メンバー23人を発表した。

 やはり最大の注目は、ベテランFWパオロ・ゲレーロが招集されたことだろう。

 ペルー代表の最多得点記録を持つ"英雄"は、昨年10月に行なわれた南米予選のアルゼンチン戦でドーピング検査に応じた際に禁止薬物のコカインが検出され、国際サッカー連盟(FIFA)から2019年1月までの出場停止処分を言い渡されていた。

 その後、ゲレーロが「ペルーでは一般的なコカ茶を飲んだだけだ」と主張したことを受け、FIFAは処分を半年に軽減したが、世界アンチドーピング機構(WADA)が延長を国際スポーツ仲介裁判所(CAS)に告訴。そして5月15日、CASはWADAの訴えを支持して同選手に対する処分を14か月に延長すると発表した。

 この決定に不満を募らせたゲレーロは、スイス連邦裁判所へ処分の締結を直訴。同裁判所は、「WADAの異議は明確性に欠けるもので、世界大会の重要性も考慮されるべきだ」として、W杯出場を認める決定を正式に決定した。

 キャリア初となる夢舞台への出場が二転三転したゲレーロだったが、処分が締結されてから初の代表戦となった現地6月4日のサウジアラビア戦ではいきなり2ゴールを叩き出し、絶対的エースの面目躍如となる活躍ぶり。本大会でもチームの牽引者となるだろう。

 そのほかのメンバーも、シャルケ時代に内田篤人とプレーした経験を持つベテランFWのジェフェルソン・ファルファンや、スピーディーなドリブルが売りの"突貫小僧"アンドレ・カリージョなどいずれも実力派が名を連ねている。

 10日にスウェーデンとの親善試合を戦ったのち、16日にデンマークとグループステージ初戦を戦い、21日にフランス、25日にオーストラリアと対戦する。

 ペルー代表の招集メンバー23人は以下のとおり。
 
【GK】
カルロス・カセダ(デポルティボ・ムニシパル)
ホセ・カルバジョ(UTC)
ペドロ・ガジェセ(ベラクルス=メキシコ)

【DF】
ルイス・アドビンクラ(ロボス=メキシコ)
アルド・コルソ(ウニベルシタリオ)
ミゲル・トラウコ(フラメンゴ=ブラジル)
クリスティアン・ラモス(ベラクルス=メキシコ)
アルベルト・ロドリゲス(ジュニオール=コロンビア)
ミゲル・アラウホ(アリアンサ・リマ)
ニルソン・ロジョラ(メルガル)
アンデルソン・サンタマリア(プエブラ=メキシコ)

【MF】
エディソン・フローレス(オールボー=デンマーク)
パオロ・ウルタード(ギマラエス=ポルトガル)
レナト・タピア(フェイエノールト=オランダ)
ジョシマール・ジョトゥン(オーランド・シティ=MLS)
ペドロ・アキーノ(ロボス=メキシコ)
クリスティアン・クエバ(サンパウロ=ブラジル)
ウィルデル・カルタヘナ(ベラクルス=メキシコ)

【FW】
パオロ・ゲレーロ(フラメンゴ=ブラジル)
アンドレ・カリージョ(ワトフォード=イングランド)
ジェフェルソン・ファルファン(ロコモティフ・モスクワ=ロシア)
アンディ・ポロ(ポートランド=MLS)
ラウール・ルイディアス(モレリア=メキシコ)

【監督】
リカルド・ガレカ(アルゼンチン国籍)
 
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