「始まってしまえば11人対11人の対決」 サラー、“憧れの人”と対峙する“夢”のCL決勝に不安なし!

2018年05月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ここまでのCLでの最大の喜びはマンC戦のゴール

多くのものを勝ち取った今シーズン、サラーは欧州王者の称号をも手に入れることができるか!? そのプレーに最大の注目が集まる。 (C) Getty Images

 いよいよ、チャンピオンズ・リーグ(CL)は決戦の時を迎える。ウクライナ・キエフで日本時間27日3時45分にキックオフされる戦いには、世界中のサッカーファンの視線が注がれることだろう。
 
 最大の興味は、レアル・マドリーが前人未到のCL3連覇を果たすか、あるいはリバプールが13年ぶりに欧州の頂点に立つかだが、個人として最も関心を集めているのは、リバプールのエジプト人ストライカー、モハメド・サラーではないだろうか。
 
 今シーズンより加入したリバプールで大ブレイクを果たし、凄まじいゴールラッシュを見せて32得点でリーグ得点王に輝いた他、国内外で多くの個人賞を獲得し、様々な記録を更新してみせた。そしてCLでもここまで10ゴールを挙げ、マドリーのクリスチアーノ・ロナウドに次いでランキング2位につけている。
 
 敬虔なイスラム教徒ということでラマダン(断食)の影響が懸念されたものの、ユルゲン・クロップ監督によると「エネルギーに満ちている」とのことで、キエフでも迫力に満ちた彼のプレーが見られそうだ。
 
 そんな注目のストライカーは、決戦を前に、『UEFA.com』でCL決勝への意気込みやチームや仲間への思い、そして自身について語っている。
 
「2年前、僕はエジプトに帰ってCL決勝を見ながら、この雰囲気を感じていた」という彼は、自身がその大舞台に立つことについて、「CLは他の戦いとは違う。そんな大会で決勝に進出できたことで、僕の夢は叶った。クラブや(リバプール)町の人みんなが、興奮しているよ」と、素直に喜びを表している。
 
 対戦相手となるマドリーは、CLにおける経験が豊富だが、サラーはその点を認めながらも、決して不安を感じてはいない。
 
「マドリーはCLでは過去4シーズンで3度も勝っているし、経験も豊富だ。でも、決勝は1試合のみ。(ホーム&アウェーの)2試合じゃないんだ。僕らはこの試合のみに集中して、過去のことは考えないようにする。始まってしまえば、11人対11人の戦いでしかないんだ」
 
 彼に自信を与えているのには、優れた指揮官と頼れる仲間の存在がある。
 
「クロップ監督はしっかりとした戦術を持っていると同時に、僕らに自分のスタイルを活かせられるような自由を与えてくれる。それが個々の自信やパフォーマンスの向上にも繋がっている。みんなが自信を持っていることこそ、多くのゴールを奪えている理由だよ。
 
 チームメイト同士は、友情で結ばれている。一緒に夕食を取ったり、多くの時間を一緒に過ごしたりするほどにね。みんながとても近しい関係で、この2か月、特に僕らの絆は強まっているんだ」
 
 凄まじいゴールラッシュを見せている今シーズンについては「ハードワークの賜物」と断言する彼は、「大切なのは、これを来シーズン以降も続けていくこと。ただ、今はCL決勝のことだけに集中しているけどね」と語る。
 
 彼とともに、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネで形成される驚異の3トップにも注目が集まっているが、彼はあることを強調している。
 
「CLではここまで、僕が10点、フィルミーノ(10点)、マネ(9点)も同じだけ取っている。僕らのなかに、利己的な選手はいない。チームが勝ち、勝点を手にできるなら、誰が点を取ったっていいんだ。僕らはお互いに助け合い、勝利のためにゴールを奪うだけだ」
 
 彼の子どもの頃の憧れの選手は「(フランチェスコ・)トッティ、ロナウド、そして(ジネディーヌ・)ジダン。彼らは、他の選手とは違うんだ」とのことだが、そのうちのひとりと大舞台で対峙することとなった。
 
 ここで自らゴールを生み出して栄光の勝利をチームにもたらせれば、今シーズンここまでのCLで最高だった瞬間に挙げている「(準々決勝の)マンチェスター・シティ戦でゴールを奪ったこと」以上の喜びを味わえるのは間違いない。

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