マテウスの魅力が凝縮されたゴラッソ
29歳の絶頂期に迎えたイタリアW杯で出色のパフォーマンスを連発したマテウス。西ドイツを3度目の優勝に導いた。
土曜日、リバプールの本拠地アンフィールドで、豪華レジェンドマッチが開催された。ホームチームの対戦相手に指名されたのはバイエルン・ミュンヘン。双方の伝説的名手たちが集い、一大チャリティーに寄与したのだ。
その試合でバイエルンの一員として元気な姿を披露したのが、3月21日に56歳の誕生日を迎えたローター・マテウスである。現役時代は中盤のあらゆる位置でプレーし、キャリアの晩年はリベロとして活躍。ボルシアMG、バイエルン、インテルなどで数多のタイトルを獲得し、ドイツ代表(西ドイツ代表時代を含む)では1980年4月のデビュー以来、2000年6月までの20年間で150試合出場という金字塔を打ち立てた。もちろん同国の最多キャップ数で、ワールドカップには82年大会から5回連続で出場した、まさに鉄人だ。
ワールドカップでの25試合出場は、いまだ破られていないワールドレコード。そんな闘将マテウスがもっとも光り輝いたのは、やはり90年のイタリア大会だろう。旧西ドイツに3度目の優勝をもたらす、MVP級の働きを示した。今回FIFAの公式ツイッターが取り上げたのは、同大会でマテウスが決めたゴラッソだ。ワールドカップ・ゴールをこと細かに解析する恒例コーナーで、「パワー、ペース、シュート精度、すべてが完璧だ」と称えている。
その試合でバイエルンの一員として元気な姿を披露したのが、3月21日に56歳の誕生日を迎えたローター・マテウスである。現役時代は中盤のあらゆる位置でプレーし、キャリアの晩年はリベロとして活躍。ボルシアMG、バイエルン、インテルなどで数多のタイトルを獲得し、ドイツ代表(西ドイツ代表時代を含む)では1980年4月のデビュー以来、2000年6月までの20年間で150試合出場という金字塔を打ち立てた。もちろん同国の最多キャップ数で、ワールドカップには82年大会から5回連続で出場した、まさに鉄人だ。
ワールドカップでの25試合出場は、いまだ破られていないワールドレコード。そんな闘将マテウスがもっとも光り輝いたのは、やはり90年のイタリア大会だろう。旧西ドイツに3度目の優勝をもたらす、MVP級の働きを示した。今回FIFAの公式ツイッターが取り上げたのは、同大会でマテウスが決めたゴラッソだ。ワールドカップ・ゴールをこと細かに解析する恒例コーナーで、「パワー、ペース、シュート精度、すべてが完璧だ」と称えている。
切り取ったのは、グループリーグ初戦のユーゴスラビア戦での一撃。ドラガン・ストイコビッチのパスをギド・ブッフバルトがカットし、クラウス・アウゲンターラーを経て、ボールはセンターサークル付近のマテウスの元へ。そこから猛然とドリブルを開始すると、相手マーカーを軽やかに交わし、ゴール前25メートルの位置から強烈なミドルを突き刺すのだ。周囲の選手が作ったスペースを巧みに活用しながら、およそ60メートルを独走した鮮烈弾オールマイティーな能力を誇るマテウスの魅力が、凝縮されたファインゴールだ。
西ドイツはこの先制点を皮切りにラッシュを仕掛け、4-1でユーゴを圧倒。勢いのままに頂点に立ったのである。
ちなみに対戦相手のユーゴスラビアを率いていたのが、元日本代表監督のイビチャ・オシムだ。スター選手を使えという国内メディアの強烈なプレッシャーにあえて応え、優勝候補・西ドイツとの初戦で惨敗を喫したと言われる。その後は最適解を見出して立て直し、ベスト8まで進出。準々決勝でディエゴ・マラドーナを擁するアルゼンチンの後塵を拝し、退場者を出すなか0-0で持ち堪えたが、惜しくもPK戦の末に敗れ去った。
西ドイツはこの先制点を皮切りにラッシュを仕掛け、4-1でユーゴを圧倒。勢いのままに頂点に立ったのである。
ちなみに対戦相手のユーゴスラビアを率いていたのが、元日本代表監督のイビチャ・オシムだ。スター選手を使えという国内メディアの強烈なプレッシャーにあえて応え、優勝候補・西ドイツとの初戦で惨敗を喫したと言われる。その後は最適解を見出して立て直し、ベスト8まで進出。準々決勝でディエゴ・マラドーナを擁するアルゼンチンの後塵を拝し、退場者を出すなか0-0で持ち堪えたが、惜しくもPK戦の末に敗れ去った。