「大きな変化があるだろう」とパリSGの選手たち…エメリ監督の退任は既定路線か

2018年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ビッグクラブ間で大物監督の玉突き人事も。

退任が濃厚と言われるパリSGのエメリ監督(左)。ディ・マリア(右)もシーズン終了後の変化を予感しているようだ。(C)Getty Images

 チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝トーナメント1回戦でレアル・マドリーに敗れて以降、フランス国内ではパリ・サンジェルマンが今シーズン限りでウナイ・エメリ監督に見切りをつけるとの見方が強まっている。

 そしてパリSGの選手たちも、同様の見解を示しているようだ。『ESPN』によると、右サイドバックのトマ・ムニエは自身の去就について話す中で、「クラブは僕の立場を知っている。でも、いまは待っているところだ。監督のことなど、たくさん変わるだろうからね」と、指揮官交代が既定路線であるかのように語った。

 ムニエだけではない。アンヘル・ディ・マリアも、アルゼンチン紙『Ole』で「大きな痛手だった」と、クラブが今回のCL敗退を重く受け止めていることを伝えている。

「補強に4億ユーロ(約520億円)も費やしたし、ネイマールが加わって、クラブのチームに対する期待値も上がっていた。クラブはこの敗退に苦しんでいる。サポーターが落胆して批判的になるのも当然だよ」

 またディ・マリアは、「顔を上げなければ」と、今シーズンの残るタイトルに集中しなければいけない点を強調したうえで、来シーズンはパリSGにとって新たな出発を意味することを伺わせた。

「僕らは残る大会をすべて勝ち取りたいと思っている。それができれば、とてもポジティブだ。そして、来シーズンを前に大きな変化があるだろう」

 
 実際、エメリの後任を巡る報道は後を絶たない。

『ESPN』がユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が最右翼と報じれば、現地時間3月24日には、チェルシーを率いるアントニオ・コンテ監督の代理人にパリSGがコンタクトを取ったと、英紙『Guardian』が伝えている。

 昨シーズンは就任1年目でチェルシーをプレミアリーグ優勝に導いたコンテ監督だが、現在はクラブ方針への不満を繰り返し口にするなど、今シーズン限りでの退任が有力視されている。『Guardian』紙は、パリSGがコンテ監督に年俸1000万ポンド(約14億5000万円)のオファーを用意していると報じた。

 一方で、ドイツ・メディアの報道として『ESPN』が伝えたところによると、元ドルトムント監督のトーマス・トゥヘル氏は、バイエルンからの次期監督就任のオファーを断ったようだ。解任されたカルロ・アンチェロッティ氏の後任として、シーズン途中に就任したユップ・ハインケス監督は、今シーズン終了後にふたたび監督業から引退する考えを明かしている。

 ハインケス監督は先日、後任にトゥヘル氏を勧めていたが、『ESPN』によると、トゥヘル氏は国外のクラブに挑戦したい意向を明らかにしているという。その候補に挙がっているのが、パリSGやチェルシーなのだ。

 パリSGの新監督候補には、マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョやアトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ、トッテナムのマウリシオ・ポチェティーノなど、ほかにも多くの大物指揮官の名前が挙がっている。

 バルセロナのエルネスト・バルベルデやマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラなど、続投が確実視される監督もいるが、レアル・マドリーにしてもジネディーヌ・ジダンの進退は不透明と言われており、この夏はもしかすると、大物監督の"玉突き人事"が見られるかもしれない。
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