ネイマール不在でもブラジルが3発快勝! 開催国ロシアに圧倒的な実力差を見せつける

2018年03月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

ウィリアンが2アシストで勝利に貢献。

ダメ押しの2点目を決めたのはコウチーニョ。パウリーニョが倒されて獲得したPKを、落ち着いてゴール左に流し込んだ。(C)Getty Images

 現地時間3月23日にロシアの首都モスクワで実施された国際親善試合、ロシア対ブラジルの一戦は、実力でまさるブラジルが隙のない戦いを披露し、3-0の勝利を収めた。

 最初にチャンスをつかんだのはブラジルだった。5分、ダニエウ・アウベスの浮き球のパスに反応したガブリエウ・ジェズスが、DFラインの裏でこれを巧みにトラップしてシュート。しかし、ニアサイドを狙ったストライカーの一撃は、イゴール・アキンフェエフの好守に阻まれた。

 その後も試合はブラジルのペースで進む。24分には、左サイドでウィリアンの落としを受けたコウチーニョが、内に持ち出して右足で強烈なミドルを撃ち込み、その4分後にはドグラス・コスタとのポジションチェンジで右に回ったウィリアンがロシア・ゴールに襲いかかった。

 30分を過ぎたあたりからロシアも反撃を開始したが、前半を終えた時点でのボールポゼッションは72%とブラジルが圧倒。そして先制点は後半開始直後、そのブラジルに生まれた。

 53分、ショートコーナーでリスタートしたブラジルは、ウィリアンの右からのクロスをCBのチアゴ・シウバがヘッドで狙う。そしてGKアキンフェエフが弾いたボールをガラ空きのロシア・ゴールに押し込んだのは、同じくCBのミランダだった。

 
 優位に進めていたゲームに唯一足りなかったゴールが生まれたことで、ブラジルはここから一気に勢いづく。62分にはパウリーニョが倒された得たPKをフィリッペ・コウチーニョが落ち着いて決め、その4分後には、パウリーニョがウィリアンからのクロスを頭で流し込んだ。

 ネイマール不在の影響は、この試合に限ればまったく感じられなかった。前線はウィリアンを右、ドグラス・コスタを左に固定してから多くのチャンスを創出するようになり、G・ジェズスを下げてロベルト・フィルミーノを投入した65分以降は、それまで2列目でやや窮屈そうにプレーしていたコウチーニョにも輝きが戻った。

 ドグラス・コスタは、2アシストのウィリアンと比べればやや地味に映ったものの、この日は前線からのディフェンスで大きく貢献。時折持ち前のスピードを活かした突破でロシアDFを脅かしもした。

 中盤で圧倒的な存在感を放ったのは、レアル・マドリー所属のカゼミーロだ。文字通り、セレソンの攻守の要としてミッドフィールドを支配。持ち前の危機察知能力をフルに発揮し、早期に敵のチャンスの芽を摘むなど、コンディションの良さをうかがわせた。

「10番」不在でも文句なしの試合運びを見せ、開催国ロシアのファンにその強さを見せつけたセレソン。しかし、個々の能力で大きく見劣りするロシアを相手に、彼らの真の力量を推し量るのは難しい。その意味でも、3月27日に予定されているドイツとの一戦が注目される。
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