鹿島の“潰し屋”三竿健斗 「信頼を掴まないといけない」と語る日本代表へのスタンスは?

2018年03月19日 梶山大輔(サッカーダイジェスト)

「自分に失うモノはない」

三竿健は潰し屋として際立ったパフォーマンスを披露。今や鹿島に欠かせない男だ。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ4節]鳥栖0-1鹿島/3月18日/ベアスタ
 
 鹿島が今季リーグ2勝目をアウェーの地で挙げた。14分に金崎夢生が決めた先制点を守り抜いての完封勝利。したたかさを存分に発揮した鹿島らしい白星だった。

 この試合で輝きを放ったのが、ダブルボランチの一角で先発した三竿健斗だ。ビクトル・イバルボら鳥栖攻撃陣をハードなタックルで封じ込める、果敢なプレーでピンチの芽を摘み取ったのだ。
 
「前半は積極的にボールを受けて、叩いてというプレーを皆ができていた。すごく手応えがあったし、その中で先制点を決められて、よい試合運びができた。後半は早い時間帯で相手がパワープレーを仕掛けてきて、それに耐える形だった。ただ、しっかり無失点で終われたし、こういう難しい試合を勝つのが鹿島だと思う」
 
 冷静に試合を振り返った背番号20は続けて、プレーで意識した点に言及する。
 
「V・イバルボは身体も強いし、(駆け引きの)タイミングが上手い。なので、自由に競らせないように意識した。センターバック(昌子源、植田直通)が競って背後を取られるよりは、僕が競った方がよいので。3人で話し合って、誰かが(競りに)行けば、誰かがカバーできていたし、相手の狙いを封じれたと思う」
 
 激しい守備で中盤を引き締め、今や鹿島に欠かせない存在となった三竿健は、日本代表での活躍も期待されている。昨年12月のE-1選手権に続いて、今月のベルギー遠征に臨む代表メンバーに名を連ねたのだ。

「今日の試合で勝つことだけを考えていたが、それが達成できたので、良い形で代表に参加できる。自分に失うモノはないので、ガンガン(潰しに)行って、チームのためになれるようにしたい。Jリーグで通用している部分が、どこまでできるか楽しみ。いずれにしても、試合に出られるように信頼を掴まないといけない」
 
 ロシア・ワールドカップまで残り3か月。「失うモノはない」と語る21歳の若武者は、代表定着に向けたアピールをベルギーの地で果たせるか。3月23日のマリ戦、27日のウクライナ戦は三竿健のサッカー人生においても、重要な一戦となるはずだ。
 
取材・文●梶山大輔(サッカーダイジェスト編集部)

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