元フランス代表のオイペン指揮官が“救世主”豊川雄太を激賞!「若手の模範」「完璧なメンタリティー」

2018年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

守護神も「ユウタが主役になってくれて嬉しい」

窮地に追い込まれた状況下で豊川(右)を起用したマケレレ監督(左)。その采配が見事奏功し、チームを残留に導いた。(C) Getty Images/ツイッターより

 劇的な活躍を見せて、一躍、時の人となったオイペンの豊川雄太。一夜明けても、日本人MFへの評価はとどまる気配がない。
 
 現地時間3月11日に行なわれたベルギーリーグ30節、オイペン対ムスクロン戦だ。スコアレスで迎えた57分にピッチへ送られた豊川は、73分にヘディングで加入後初得点となる先制ゴールをマークすると、その3分後にはルイス・ガルシアのゴールをアシスト。さらに80分に再びヘディング、89分には右足でゴールを決めた。
 
 なんと短時間で全ゴールに絡んで4-0の大勝を呼び込んだばかりか、試合前まで最下位に沈んでいたチームを逆転残留に導いたのだ。豊川にはチームメイトやスタッフたちから最大級の賛辞が贈られている。


 
 試合後、ベルギー国営放送『RTBF』は、オイペンの指揮官で、現役時代はフランス代表不動のダイナモとして鳴らしたクロード・マケレレのコメントを紹介。今年1月のオイペン入団から無得点が続いていた豊川をなぜ局面で起用したのか? マケレレ監督は「プレーに飢えていたよ、ユウタは。その振る舞いは若手の模範だ」と答え、こう続けた。
 
「ユウタは誰よりも早く練習に来て、練習を始めている。完璧なメンタリティーの持ち主だよ。なにかをやってくれることは分かっていたから、あとは正しいタイミングで投入するだけだった。しっかり練習に取り組んで、全力を尽くしている。若い選手たちの多くは、彼を模範にするべきだ」
 
 さらに国内メディアの『HNL』では、オイペンの守護神ヘンドリク・ヴァン・クロムブルージュが、「僕はすぐに感情的になることはないんだけど、今日ばかりは興奮したよ。この気持ちを言葉にするのは難しいね」とエモーショナルな心情を明かしつつ、豊川への感謝を口にした。
 
「ユウタが主役になってくれたことは嬉しいよ。日本人だから決して簡単な状況ではなかったと思うんだけど、彼はプロフェッショナルだ。誰よりも早くに練習を開始して、ロッカールームに戻るのは誰よりも遅い。彼の人生における努力が報われた瞬間だったね」
 
 奇跡の逆転残留を果たしたオイペンは、下位プレーオフに進出。ここから勝利を重ねれば、来シーズンのヨーロッパリーグ出場権を得られるレギュレーションの下、豊川はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。チームの誰もが認める"救世主"の奮闘に注目したい。
 
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