バチュアイが敵サポーターの人種差別行為に怒り「2018年にまだモンキーノイズ…マジか?」

2018年02月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合後に自身のツイッターで明かす。

この1月にチェルシーからドルトムントに移籍したバチュアイ(右)。アタランタ・サポーターの“時代遅れ”な愚行に怒りを示した。(C)Getty Images

 現地時間2月22日に行なわれたヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦第2レグで、ドルトムントはアタランタと1-1で引き分け、2戦合計4-3でベスト16進出を決めた。

 もちろん、ラウンド突破を喜んではいただろう。だがその一方で、ドルトムントのミチ・バチュアイはアタランタ・サポーターの心ない人種差別行為に心を痛めていた。

 バチュアイは自身のツイッターで「SayNoToRacism」「GoWatchBlackPanther」のハッシュタグをつけて、「2018年にまだスタンドで人種差別のモンキーノイズ…マジか?」と怒りを表わした。

「君たちがELの残りの試合をテレビで見て楽しめるように願っているよ。俺たちは勝ち上がったけどな」

 バチュアイは「アタランタのファンがやったのか?」との問いに「イエス」と明言しており、ドルトムントも公式ツイッターでバチュアイのツイートをリツイートしている。

 イタリア紙『Corriere dello sport』によると、アタランタのアントニオ・ペルカッシ会長はこれを受けて、「私は(モンキーチャントを)耳にしなかった」とコメント。そのうえで釈明を続けた。

「ただ、もしそういう行為があったのなら、選手(バチュアイ)に対して心からお詫びしたい。とても申し訳なく思う。こういうエピソードがあってはならない」

 一方、アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督は、試合そのものについて「2試合とも非常にうまくやった。突破できたら夢のようだったが」と述べ、悔しさをうかがわせた。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』が報じている。

「我々は2試合とも互角に渡り合った。あるいは、相手よりもうまく戦った。選手たちは成長し、責任を担えるようになった。ファンタスティックだったよ。我々はシンデレラのように素晴らしいシーズンを送ってきた。この敗退で落ち込んではいけない。我々は強いんだ」

 実際、ジグナル・イドゥナ・パルク(ドルトムントの本拠地)での第1レグで一度は逆転し、この日も83分に失点するまでは勝ち上がりに迫るなど、下馬評で不利と見られていたアタランタは、ドルトムントを大いに苦しめた。

 それだけに、チームのパフォーマンスと関係ないサポーターの愚行でクラブの評判が落ちることになれば、もったいない。バチュアイの主張が認められれば、アタランタにはUEFAからなんらかの処分が下るかもしれない。
 
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