2018中国スーパーリーグ、豪華な外国籍選手たちを総覧! 爆買いは控えめも世界的名手が続々と

2018年02月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

冬の移籍金最高額は4000万ユーロ。しかし2番目はがくんと落ちて…

左からマスチェラーノ、ラミレス、パト、フッキ。いずれも世界的な知名度を誇る名手たちが、中国リーグを盛り上げる。(C)Getty Images

 中国スーパーリーグ勢が好調だ。
 
 開幕したアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)では、上海上港が等々力でJ1王者・川崎フロンターレを下し、天津権健が柏レイソル戦で終了間際のアレッシャンドレ・パトのゴールで追いつき、貴重な勝点1をもぎ取った。広州恒大と上海申花もそれぞれアウェーでセレッソ大阪、鹿島アントラーズと引き分け。2節を終え、対Jクラブは1勝3分けと負けなしだ。

 
 数年前まではいわゆる爆買いで迎えたビッグネームたちがチームを牽引するほかなかったが、今季のACLでの戦いぶりを見るかぎり、着実に組織力を高めてきた印象を受ける。ルイス・フェリペ・スラーリやマルチェロ・リッピ、アンドレ・ヴィラス=ボアスなど世界でもトップレベルの指導者をこぞって招聘し、中国人選手たちの育成にも尽力。昨季のACLで上海上港はベスト4に進出したが、かならずしもフッキ、オスカール、エウケソンら助っ人たちに頼りっきりのチームではなかった。
 
 過去数年、世界を驚嘆させてきた超大型ディールも今冬は抑えめだ。北京国安がビジャレアルからFWセドリク・バカンブーを4000万ユーロ(約52億円)で獲得したのがダントツの最高値。だが2番手は同じく北京国安が釣り上げたホナタン・ビエラ(←ラス・パルマス)の1100万ユーロ(約14億3000万円)と、数値はがくんと落ちる。それでも河北華夏にハビエル・マスチェラーノ(バルセロナから)、北京人和にアウグスト・フェルナンデス(アトレティコ・マドリーから)と名手が新たに加入。リーグ全体の陣容をパワーアップさせている。

 中国当局による移籍金高騰の規制介入もあって、爆買いはある程度抑えられており、実際は超高額サラリーを保証しての招聘が大半を占めている。とはいえ、スーパーリーグが軌道に乗り、安定期に入ってきたのは確かだろう。最近ではカルロス・テベスがクラブと揉めに揉めて母国アルゼンチンに帰ったが、かつては日常茶飯事だったビッグネームとのそうしたいざこざもすっかり鳴りを潜めた。当たり前と言えば当たり前だが、複数年契約を結んだ大物助っ人たちが腰を据えて取り組み、チーム強化を促進しているのだ。
 
 全保有選手の合計推定市場価格は、上海上港が6270万ユーロ(約82億円)でトップ。以下、北京国安の5190万ユーロ(約67億円)、天津権健の4928万ユーロ(約64億円)、広州恒大の4168万ユーロ(約54億円)と続き、最下位は重慶力帆で988万ユーロ(約13億円)という数値だ。1クラブあたりの平均は2377万ユーロ(約31億円)となる。ちなみにJリーグでは、C大阪の2443万ユーロ(約19億円)、川崎の2258万ユーロ(約29億円)、鹿島アントラーズの2110万ユーロ(約27億円)がトップ3。1クラブあたりの平均は、1475万ユーロ(約19億円)だ。
 
 中国スーパーリーグの新シーズンは3月3日に開幕。選手登録期限は2月28日までで、今後、さらなる大物の釣り上げがありそうだ。
 

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