２月４日（現地時間）、ベルギー・ディビジョン１（ベルギー１部）第25節が行なわれ、アンデルレヒトは２-２でメヘレンと引き分けた。
 
　この試合、最大の注目は、今冬の移籍市場で前所属のワースランド＝ベベレンでの９ゴール・11アシストという好成績が評価され、国内屈指の強豪クラブであるアンデルレヒトへの完全移籍を果たした森岡亮太だった。
 
　新天地でエースナンバーの10番を託された日本代表MFは、さっそく定位置であるトップ下で先発起用されると、開始早々の10分に、いきなり魅せ場を作る。
 
　後方からのロングパスに反応して左サイドで抜け出した森岡は、ゴールライン付近深い位置まで入り込んで、左足でゴール前に絶妙なクロスを供給。このボールに味方FWのシルベール・ガンボウラが頭で合わせ、アンデルレヒトが幸先良く先制した。
 
　非凡なパスセンスを発揮した森岡の挨拶代わりのアシストで先手を取ったアンデルレヒトだったが、ここ２戦連続ドロー中のチームはリードを保つことができない。
 
　15分に相手FWのハッサン・バンデに同点弾を決められ、さらに21分にはセルビア代表CBウロス・スパイッチのオウンゴールで逆転を許してしまったのだ。
 
　その後、試合は１-２で後半に突入。すると、２試合ぶりの勝利を目指すアンデルレヒトが立ち上がりから攻勢を強め、早々に試合を振り出しに戻す。
 
　57分、ベルギー代表SBのオリビエ・デシャフトの左サイドからのクロスボールに、再びガンボウラがヘディングでネットを揺らした。
 
　チームが勝利への執念を見せるなかで森岡も奮闘。敵バイタルエリアでボールを受けては、的確なパスで好機を演出。そして79分にその積極的な姿勢から絶好機を掴む。
 
　ガンボウラとの連携から抜け出した森岡が敵ペナルティーエリア内に侵入すると、相手DFに突き飛ばされる形でPKを奪取。しかし、このビッグチャンスでキッカーを務めた森岡は、まさかのキックミス……。思い切って蹴り込んだボールはゴール左隅へと外れたのだ。
 
　自らのミスショットによってヒーローとなる機会を逸した森岡だが、その後は切り替えて最後まで献身的なプレーを続けたが、試合終了間際の90分にモハメド・ダウダと交代を余儀なくされた。
 
　その後、試合に大きな動きは見られず、２-２のドローで決着。アンデルレヒトは国内リーグ３戦連続ドロー。１アシストを記録した森岡だが、PK失敗もあっただけに歯痒いデビューとなったといえる。

　それだけに次節のオースデンデ戦では悔しさを払拭するパフォーマンスを期待したい。