右膝完治を宣言! 内田篤人は鹿島復帰後、初の実戦で何を感じ取ったのか?

2018年01月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「技術的なミスもあり、個人的にはもうちょっとかなと思う」

鹿島復帰後初の実戦に臨んだ内田は、攻守に精力的な動きを見せた。課題はあるが、手応えも掴んだようだ。

 王座奪還に燃える鹿島が宮崎合宿8日目、今季初の対外試合を実施。ドイツから8シーズンぶりに帰ってきた内田篤人が、古巣復帰後初の実戦で先発出場を果たした。
 
 テゲバジャーロ宮崎(JFL)との一戦で、内田は鹿島お馴染みの4-4-2の右サイドバックでピッチに立った。「違和感なく溶け込んでいた」と鈴木満強化部長が評価したとおり、内田は守備においては序盤から周囲と連動してプレー。対峙する相手に注意を払いながら、センターバックのカバーリングも的確に行なうなど、抜群のポジショニングで堅実な守備を見せた。
 
 一方の攻撃では、内田自身、「回りが使ってくれれば僕は生きるけど、もう少し時間はかかる」と反省したように効果的なプレーはそれほど見られなかった。タイミングよくスペースに走り込み敵陣深くまで進入する場面も作ったが、最後のところで呼吸が合わず。土居聖真、昌子源、安部裕葵が得点を奪い前半だけで3-0としたが、いずれも左サイドが起点。決定機は演出できなかった。
 
 後半は攻撃の鈍化が顕著になった。合宿開始から8日目の実戦。全体的に選手の状態が上がっていないことは否めないが、特に右サイドからの攻撃の形は消えた。中盤の安部は「(内田と)コミュニケーションがうまく取れず、自分のほうからビルドアップができなかった」と要因を説明し、内田は「技術的なミスもあり、個人的にはもうちょっとかなと思う。(慣れるまで)時間はかかるけど、最初はこんなもの」と振り返った。
 
 内田は76分でベンチへと退いたが、2015年に手術した右膝の怪我も、本人は「問題ない」と完治を宣言。体力面の不安も「90分いける」と力強くアピールしており、あとは実戦を積み、連係を深めていくだけ。開幕から右サイドを疾走する内田を見られる可能性が、一気に現実味を帯びてきた。
 
 内田以外でも収穫はあった。昨季11得点を挙げたレアンドロが好調さを見せ、チーム4点目を決めれば、途中出場の金森も「(オフに)絞ってきた」と話したとおり、状態の良さを示すように得点という目に見える結果を出した。阪南大卒のルーキー山口も、金崎と交代で81分からピッチに立つと、いきなり初得点を決めるなど、攻撃陣にいい競争が生まれつつある。
 
 シーズンも始まったばかり。100パーセントの状態にはまだほど遠いが、何事も最初が大事。昌子は「チームの雰囲気はいい。今年は『タイトル奪還の年』としており、勝ちにこだわっている。一発目で勝ててよかった」と白星発進となった初陣に手応えを感じた。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事