エイバルが価値ある勝点1を獲得。先発出場の乾はキレのある動きから随所で閃きを放つも…

2018年01月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

同点弾は代わって入ったベベのアシストから。

キレのある動きで何度か決定機を演出した乾だが、この日は得意のドリブルが冴えず、72分にピッチを退いた。(C)Getty Images

 現地時間1月22日に開催されたリーガ・エスパニョーラ20節、エイバル対マラガの一戦は、1-1のドローに終わった。

 エイバルは、16分という早い時間にDFラインでのパス回しをマラガの20歳のFW、ユスフ・エン=ネシリにかっさらわれ、そのまま持ち込まれて失点するという最悪のスタートを切りながらも、チームとして乱れることはなく、とりわけ攻撃陣はここまでの好調を維持していた。

 マラガがエン=ネシリ以外の10人で自陣を固める消極策に出たこともあるが、エイバルは雨が舞う悪天候の中でも右から左、左から右と丁寧にパスをつなぎ、縦パスを撃ち込むコースとタイミングをうかがう。

 左MFで先発出場を果たした乾貴士も、相変わらずのキレのある動きを見せた。するすると内に入って強烈なミドルシュートを撃ち込んだり、サイドライン際から直接ゴールを狙ってマラガGKロベルト・ヒメネスを慌てさせるなど、堅実な中にも随所で閃きを感じさせるプレーを披露した。

 また、これまであまり見られなかった逆サイドまでボールを受けに走るような幅のあるアクションには、チームの主軸としての自覚と自信が漲っていた。

 それでも最下位脱出を狙ってミチェルを解任し、ホセ・マヌエル・ゴンサレスを新監督に迎えたマラガの堅牢を崩せない。エイバルにとっては、練習中に膝を負傷した主砲セルジ・エンリクの欠場も大きかった。

 時間の経過とともに右サイドからの攻撃が増え、次第にゲームから消えていった乾は72分にアウト。その4分後、代わって入ったベベのアシストからゴールが生まれたのは乾にとってポジティブな結果とは言えないものの、ここはホセ・ルイス・メンディリバル監督の采配を讃えるべきだろう。

 2トップに入ったシャルレス、キケ・ガルシアを中心に、終盤には見応えのある猛攻を仕掛けたエイバルだが、結局試合は1-1で終了。敗戦は免れたものの、乾にとってはやや後味の悪い結果となった。アスレティック・ビルバオとのバスク勢同士の対戦となる次節の巻き返しに期待したいところだ。
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