【大分|新体制】勝点70でプレーオフ進出へ!片野坂監督の掲げるキーワードは「判断と質に加えてスピード」

2018年01月13日 柚野真也

西山強化部長は「確実にチーム力が上がった」と胸を張る。

上段左から宮阪、丸谷、馬場、山口、刀根、那須川、星、イム。下段左から藤本、荻村コーチ、片野坂監督、榎社長、西山部長、兼田。写真:柚野真也

 1月12日、大分トリニータが新体制発表記者会見を開いた。3年目を迎えた片野坂知宏監督のもと、集まった新戦力は10名。昨季の最終戦で片野坂監督の続投が発表されたこともあり、他クラブに比べ迅速な動きを見せた。丸谷拓也、刀根亮輔、山口真司の3名は大分でプレーした経験があり、宮阪正樹や藤本憲明ら前所属チームで結果を残した選手は先発候補となる。
 
 そんな彼らに託されるのは、これまで積み上げてきたサッカーの熟成だ。そのために必要なキーワードとして、片野坂監督は「判断と質に加えてスピード」を挙げた。求めるスピードとは、考える速さであり、攻守の切り替えの速さ、速いカウンター、帰陣の速さである。新戦力はアグレッシブにハードワークができる選手ばかり。
 
 2年連続J3得点王の藤本は決定力もあるが、ゴール前に落ち着きをもたらす存在であり、「背番号10」は大きな期待の現われだ。また、チームの軸となりそうな丸谷は、大分が模範する広島のサッカーを熟知しており、即戦力としてチームのへの融合はスムーズだろう。丸谷は「得点につながるプレーと得点を抑えるプレーを求められている」とやるべきことを整理している。
 
 昨季の小手川宏基や岸田翔平らのように大分アカデミー出身の出戻り組となる刀根は、「いろんなチームを渡り歩き、大分に戻れた。恩返しをしたい」と大分愛を強調。さらに強化スカウト担当となった大分最強時代を知る上本大海がサプライズで会見場に現われ、今後の期待感を煽った。
 
 西山哲平強化部長は「確実にチーム力が上がった」と胸を張る。主力選手の流出も最小限に抑え、新戦力の上乗せも十分。「勝利のために貢献したい」と口を揃える新戦力たちはすでに一体感が芽生え、片野坂監督は今季の目標を「プレーオフ進出。そのために必要な勝点は70」と明確な数値を掲げた。大分は今季、リーグ6位以内を狙う。
 
取材・文●柚野真也(スポーツライター)

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