アーセナルが新指揮官の招聘に「4年で52億円」の大型契約を準備。伊紙が報じたヴェンゲルの後釜は?

2018年01月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

チェルシーはユベントスのアッレグリ監督に関心か。

今夏に退任する噂があるヴェンゲルの後釜に、アンチェロッティの名前が浮上。ヴェンゲルはなんらかの形でクラブに残るという噂も。(C)Getty Images

 アーセナルを率いるアーセン・ヴェンゲル監督は昨年5月、クラブと2019年までの新契約を結んだ。だが、今シーズンもチームが伸び悩んでいるため、今夏に退任するとの噂が後を絶たない。

 ヴェンゲル政権発足以来、初めてチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権を失ったアーセナルは、例年よりプレミアリーグに集中できる環境にあった。しかし、そのプレミアリーグでは首位マンチェスター・シティに勝点23差をつけられ、6位に甘んじている。

 加えて、現地時間1月7日に開催されたFAカップでは、2部のノッティンガム・フォレストに屈し、まさかの初戦敗退。10日の準決勝第1レグでチェルシーと敵地で引き分けた(0-0)リーグカップや、順当に決勝トーナメントに勝ち進んだヨーロッパリーグは、まだタイトル獲得の可能性を残すものの、指揮官への風当たりは日に日に強くなっている。

 そして11日、イタリア紙『Corriere dello sport』は、「今シーズン終了後にアーセナルがヴェンゲル監督に見切りをつけることを決めた」と報じた。後任候補に挙げられたのは、昨年9月にバイエルン・ミュンヘンで解任の憂き目を見たイタリア人監督、カルロ・アンチェロッティだ。

『Corriere dello sport』紙によると、昨年11月にサウジアラビアから届いた代表監督就任の巨額オファー(1000万ユーロ=約13億円)を拒否していたアンチェロッティのもとに、11月末から12月初旬にかけてアーセナルから打診があったようだ。ボーナスを含めずに4年契約で4000万ユーロ(約52億円)という大型契約が準備されているという。

 アンチェロッティには、ワールドカップ予選で敗退した母国イタリア代表からもアプローチがあったとされるが、イタリアは今月下旬にサッカー連盟の新会長選を行なうという段階。『Corriere dello sport』紙は、イタリア・サッカー連盟が新体制になっても、アンチェロッティに対し、ロンドン(アーセナルの本拠地)へ向かわないよう説得するのは「非常に厳しい」と伝えている。

 一方で同紙は、チェルシーと2019年までの契約を結ぶアントニオ・コンテ監督も、シーズン終了後に退任すると報じた。後任候補のひとりには、ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督が挙がっているという。

 コンテはユベントス時代も、クラブの補強に対する不満から退任。その後を受け継いだのが、アッレグリだった。当初はサポーターから懐疑的な目を向けられた元ミラン監督だが、3シーズン連続国内2冠を達成。CLでも3シーズンのうち二度も決勝の舞台に導き、改めてその手腕が高く評価されている。

『Corriere dello sport』紙によると、ユベントスは2020年までの契約を結んでいるアッレグリを慰留する方針。今シーズンもセリエAで首位ナポリに勝点1差の2位につけ、CLでベスト16進出を果たし、コッパ・イタリアでも準決勝に勝ち進んだ指揮官を手放さない考えだ。

 ただ、アッレグリは以前からプレミアリーグや英語習得への関心をうかがわせている。ユベントスに続きチェルシーでも、「コンテ→アッレグリ」の指揮官交代が見られるか注目だ。
 
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