チェルシーがバークリーを21億円で獲得! 背番号はあのレジェンドと同じ……

2018年01月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

ガスコインとバラックを混ぜ合わせたような実力派MF。

笑顔でチェルシーのユニホームを手にするバークリー(左)。その表情は安堵感に満ちているようにも。 (C) Getty Images

 昨夏に合意寸前のところで破談に終わっていたビッグディールがようやく成立した。
 
 現地時間1月5日、チェルシーはエバートンからイングランド代表MFのロス・バークリーを獲得したことを発表した。
 
 チェルシーの公式サイトの発表によると契約は5年で、さらに英国国営放送『BBC』の伝えたところでは、移籍金は1500万ポンド(約21億7500万円)になるという。プレミアリーグの移籍金の平均額が高騰の一途を辿っている現状を考えれば、人気銘柄でもあったバークリーを1500万ポンドで獲得できたのは、お買い得だったと言えるかもしれない。
 
 現在24歳のバークリーは、エバートンの生え抜きとして育ち、2011年8月20日のQPR戦でプレミアリーグ・デビューを飾った。その才能が本格的に開花し始めたのは、シェフィールド・W(2012年)とリーズ(2013年)をレンタルで渡り歩いた後の2013-14シーズンからだ。
 
 このシーズンに開幕から定位置を確保すると、プレミア34試合に出場して一気にブレイク。2013年9月6日に行なわれたモルドバ戦で代表初キャップを刻むなど、順風満帆なキャリアを送っていた。
 
 巧みなテクニックとパワフルさを利した力強いドリブルに加え、繊細なパスセンスも併せ持つバークリーの実力は、かつての恩師で、現在ベルギー代表を率いるロベルト・マルティネス監督が、「バラックとガスコインを混ぜ合わせたような選手」と高評するほどだ。
 
 今シーズンはさらなる飛躍が期待されていたが、昨シーズン終了後にバークリー本人がステップアップ移籍を志願し、エバートンからの契約延長オファーを固辞。これを受けてトッテナムとチェルシーが獲得に名乗りを上げた。
 
 とりわけ後者は熱心にアプローチをかけ、夏の移籍最終日には合意寸前にまで迫ったものの、当時ハムストリングを痛めていたバークリーが、「万全の状態ではないタイミングでの移籍を望まなかった」(BBC)ため、破談に終わっていた。
 
 迎えた今シーズンは、そのハムストリングの故障の影響に加え、エバートンが去るもの追わずの姿勢を貫いたことから事実上の戦力外に。公式戦の出場はゼロとなっていた。
 
 今回の移籍に関してバークリーはチェルシーの公式サイトで、「ビックリだよ。本当に興奮しているし、チェルシーのようなビッグクラブで新たなスタートを切れるというのは信じられないことだ」と興奮気味に語っている。
 
 また指揮官のアントニオ・コンテも『BBC』の取材に対して満足げに「彼はまだ若く改善の余地がある。ただ、チェルシーにとっては間違いなく良い補強となった」と話している。
 
 ちなみに新天地での背番号は、エバートン時代と同様の「8」に決まった。チェルシーの8番といえば、2001年から2014年までプレーし、クラブの歴代最多得点記録(209)の保持者でもあるフランク・ランパードが強く印象に残る。
 
 昨年2月に現役を引退したとはいえ、いまだチェルシー・ファンの中で根強い人気を誇るランパード。そのレジェンドが背負っていた番号を与えられたことからも、バークリーに対するクラブの期待感の大きさが窺える。
 
 プレミアリーグではマンチェスター勢の後塵を拝し、現在3位に甘んじているチェルシー。巻き返しを図りたいチームにとって、バークリーの加入はどのような影響をもたらすのか。起用法も含めて注目したい。
 
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