「ようやく僕を理解してくれた」岡崎慎司はいかにしてレスター指揮官の信頼を勝ち取ったのか

2017年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「すごく良い気分だし、ハッピーに感じてますよ」

サウサンプトン戦で2ゴールを決め、吉田との日本人対決も制した岡崎。ここから指揮官の信頼を揺るぎないものにできるか!? (C) Getty Images

 現地時間12月13日に行なわれたプレミアリーグ17節、サウサンプトン戦で、2ゴール奪取を含む全ゴールに絡んだ岡崎慎司。チームは4-1で勝利し、4連勝を飾っている。

 俄然注目度が高まる日本人ストライカーが、現在の心境を明かした。
 
 今年10月末に発足したクロード・ピュエル新政権下で、その初陣からベンチスタートを強いられるなど、限定的な出場機会に甘んじてきた。そんななか、16節のニューカッスル・ユナイテッド戦で岡崎は魂のパフォーマンスを披露する。後半途中に投入され、左目の上に9針を縫う怪我を負いながらも懸命にプレーし、見事決勝点に絡んで見せたのだ。

 続くサウサンプトン戦で先発の座を3試合ぶりに奪還すると、指揮官の起用に応える奮迅の働き。日本代表FWに対するピュエルの評価は、ここにきて上昇の気配を漂わせているのだ。試合後の会見でフランス人指揮官は、「もはや非の打ち所がない出来栄えだった」と、岡崎の攻守両面における貢献を称えた。

 では、当の本人は現状をどう捉えているのか。これまで再三に渡って岡崎の存在価値の高さを論じ、先発で起用せよと訴えてきた地元紙『Leicester Mercury』が、本人のコメントを伝えている。
 
「いままで監督は僕のプレースタイルをよく分かってなかった。だからでしょうね、5分や15分しかプレーさせてもらえなかった。でも、いまはちゃんと理解してくれている。少しだけ信頼してくれてるみたいで、それを感じながらプレーできている。すごく良い気分だし、ハッピーに感じてますよ」
 
 すでにプレミアで6ゴールを挙げており、これは過去最多タイの数字だ。全コンペティションで7得点をマークし、1得点に要した時間は驚きの107分間で、セルヒオ・アグエロ(108分間)、ガブリエウ・ジェズス(140分間)、ロメル・ルカク(155分間)ら名うての点取り屋たちを上回る。相棒のジェイミー・ヴァーディーにいたっては214分間という数値だ。
 
 この結果を伝え聞いた岡崎は、「幸せなこと」と話したうえで、さらなるゴールラッシュを目論む。
 
「正直、もっと点が欲しい。それが僕の役割だから。過去の1、2年も決して悪いわけじゃなかったけど、自分のスタイルを考えると、もっとボックス内で仕事がしたいと思っていた。サウサンプトン戦の得点はふたつとも理想的だったし、これを続けていきたいですね」
 
 より多くのゴールを奪うためには、より長い時間プレーする必要がある。2015年の夏にレスターに加入して以来、80試合に出場してきた岡崎だが、フル出場はわずか5試合。『Leicester Mercury』紙もこの点については、「最初からフルスロットルで飛ばすオカザキが、65分以降もピッチに立つことは珍しい」と記している。
 
 サウサンプトン戦では、昨年12月7日のFCポルト戦(チャンピオンズ・リーグ)以来となるフル出場を果たした。「最近は90分フルでプレーできてなかったから良かった。これからはもっとそういう試合を増やしたいし、できると思っている」と息巻く。

 プレーぶりだけでなくその発言からも、調子の良さが窺える岡崎。次なる戦いは12月16日、本拠地キング・パワーでのクリスタル・パレスだ。2戦連発のハイパフォーマンスに期待がかかる。
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