日本を脅かした天才司令塔が欧州挑戦を懇願! 「夢だから諦められない…」

2017年12月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

“ある選手”の存在に野心を駆り立てられ…。

UAE代表ではキャプテンを務めるなど、チームを統率するリーダーシップも兼ね備えるアブドゥルラフマン。そんな卓越した技巧派プレーヤーは、欧州の地を踏むことはできるのだろうか? (C) Getty Images

 中東サッカー史上最高の司令塔とも称されるオマル・アブドゥルラフマン。端正なマスクとアフロヘアーが特徴でもあるUAE代表MFは、母国の強豪アル・アインでのプレーを続けているが、欧州挑戦という夢を諦めてはいないようだ。英紙『The SUN』が、本人のコメントを伝えている。
 
 2008年にアル・アインでプロキャリアをスタートさせたアブドゥルラフマンは、2012年のロンドン・オリンピックにUAE代表として出場し、前述のビジュアルも含めて世界的に存在が知られるようになる。
 
 2013年には、マンチェスター・シティのトライアルに参加し、同クラブのスタッフからも上々な評価が下って合意寸前にまで至ったが、UAEのFIFAランクが50位以下だったため、英国の就労ビザが下りずに交渉は破談。結局、それからアブドゥルラフマンはどこにも移籍することもなく、アル・アインでプレーを続けている。
 
 2016年にはアジア最優秀選手賞を受賞するなど、名実ともにアジア最高のMFと認められているアブドゥルラフマンは、今夏にも「ニースやアーセナル、さらにトルコのクラブからオファーが来た」と『The SUN』で明かしたが、その時はアル・アイン側と折り合いがつかなかったという。
 
 就労ビザ、所属クラブとの交渉のこじれ……様々なものに阻まれ、UAE代表MFは希望する欧州挑戦を実現できずにいるが、26歳となった今でも夢を捨てていないようだ。
 
「欧州でプレーすることは僕の夢なんだ。だから、どうしても諦められない。アル・アインとの契約はあと6か月で終わるし、そこで移籍することができると思う。なんとかしたいね」
 
 ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選では、日本代表の脅威ともなったアブドゥルラフマンは、なぜ、再び欧州への想いを強くさせているのか? それには、"ある選手"の活躍があったという。
 
 その選手とは、今シーズンからリバプールに在籍し、現在、プレミアリーグで12ゴールをマークし、名立たるストライカーたちを抑えて得点王争いの首位に立つモハメド・サラーだ。アブドゥルラフマンは、次のように語っている。
 
「サラーを見てくれよ。全世界が、彼をどれだけ評価していることか。彼はエジプトを28年ぶりのワールドカップへ導いて、世界に母国の存在を知らしめさせた。僕も彼のようになりたいんだ」
 
 マンチェスター・Cやアーセナルが獲得に乗り出したことからも分かるように、アブドゥルラフマンの実力にもはや疑いの余地はない。この天才司令塔の活躍は、中東サッカー界、ひいてはアジア・サッカー界の存在を世界に知らしめることにも繋がるだけに、その動向に刮目したい。
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