ローマ、CLで強豪を抑えての首位通過に大喜び! 「誰もが我々の敗退を予想していた」

2017年12月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

9年前もチェルシーを抑えてトップに

殊勲のペロッティ(右)をデ・ロッシ(左)が祝福。戦前は3番手と見られていたローマにとっては痛快な結果であり、大きな成果となった。 (C) Getty Images

 チャンピオンズ・リーグ(CL)グループステージ最終節で、ローマはアゼルバイジャンのカラバフを1-0で下し、グループCの首位で決勝トーナメント進出を決めた。
 
 前節終了時点ではチェルシーが首位に立っていたものの、最終節はアトレティコ・マドリーと1-1の引き分け。勝点11で並び、直接対決の結果(3-3・3-0)でローマが順位を逆転させた。
 
 ローマのCLグループステージにおける首位通過は2008-09シーズン以来。ちなみに、その時も2位はチェルシーだった。当時のグループには他にフランスのボルドー、ルーマニアのクルジュ。対して、今回は14、16年のファイナリストであるA・マドリーが同組ということで、困難さでは明らかに上だった。
 
 ハードなグループを突破したことについて、ローマのエウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督も「これは偉大な勝利だ」と喜びを隠さない。(『Mediaset Premium』より)
 
「この組み合わせが決まった時、誰もがローマは敗退すると予想していた。しかし、我々はハードワークを維持し、試合毎に成長を遂げて、このグループを勝ち抜いた。私自身にCLでの指揮経験がなかったので、大きな困難が伴ったが、結果にはとても満足している」
 
 A・マドリーとホームでスコアレスドローに終わった1戦目からの歩みについて「初戦で手応えを感じ、苦しみながらも、改善を重ねていった」と、指揮官は振り返った。
 
 また、53分に貴重な決勝ゴールを奪った殊勲者、ディエゴ・ペロッティは「最高の瞬間だ。誰も、ローマが勝つとは信じていなかったからね。懸命にプレーして、僕らは勝ち抜いた。ローマは首位に相応しいチームだったと思う」と胸を張った。
 
 格下と目されたカラバフ戦を振り返り、「とても難しい試合だった。彼らは守りを固めていたからね。僕らは、我慢を強いられた。とても危険に満ちた試合だったけど、自分を見失うことなく、ゴールを奪うためにファイトし続けた」と語っている。
 
 一方、ローマ生まれでローマひと筋の大ベテラン、ダニエレ・デ・ロッシには、別の喜びもあった。
 
「特別な喜びだ。ローマは欧州の舞台において良いイメージがなかったが、今回の勝利でそれを変えられたと思う」
 
 過去、ローマは欧州カップ戦で、1983-84シーズンにチャンピオンズ・カップ(当時)、90-91シーズンにUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)で決勝に進出しただけで、前者は本拠地オリンピコでの開催でありながらリバプールにPK戦の末に敗れ、後者はインテルの軍門に降っている。
 
 歴史ある大都市の名門クラブでありながら、欧州に覇を唱えることができないでいるローマ。現在の勢力分布図においては、トップランクにいるとは言えないが、波乱を起こしたグループステージの勢いを、来年2月からスタートする決勝トーナメントでも維持できるか。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事