リーグ戦未勝利のケルン、ついにシュテーガー監督を解任! 「とても痛みを伴う決断」とクラブ会長

2017年12月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

冬の中断期間までは暫定でU-19監督が昇格

25ぶりの欧州カップ戦にチームを導くなど、大きな成功を収めていた指揮官に対し、なかなかケルンも解任に踏み切れずにいたが、これ以上の我慢はできなかった。アシスタントのマンフレッド・シュミット(左)もチームを去る。 (C) Getty Images

 12月3日、ドイツ・ブンデスリーガのケルンは、ペーター・シュテーガー監督を解任し、これまでU-19チームを率いていたシュテファン・ルーテンベックを暫定監督とすることを発表した。

 ケルンの公式サイトによると、ヴェルナー・シュピナー会長は「我々にはリーグで勝利を求めて戦っていく責任がある。最近まで、ペーターとともにそれを果たすのは可能だと思っていたが、その確信は、シャルケ相手に好結果を得た後ですら、もう失われてしまった。とても難しく、痛みを伴う決断だ」と声明を出した。
 
 当のシュテーガー監督は「金曜日には、シャルケ戦が最後の試合になることがほぼ決まっていた」と告白。2-2で終わったシャルケ戦の後、ファンに別れを告げる素振りを見せていたことが話題になっていた。
 
 選手、クラブのスタッフ、ファン、ケルンの街に対して感謝の言葉を残したシュテーガー監督。2013年、当時2部リーグに所属していたケルンの監督に就任し、14-15シーズンで1部に参戦し、昨シーズンは5位にチームを引き上げて、四半世紀ぶりの欧州カップ出場権ももたらした。
 
 クラブから厚い信頼を寄せられ、2020年までの契約を結び、さらにその後の長期政権すら約束されていたものの、アントニー・モデストを中国の天津権健に売却したことによる得点力低下、そして主力の度重なる負傷などが、ケルン、そしてシュテーガー監督のプランを完全に狂わせた。
 
 リーガで黒星を重ねている最中の10月24日、シュテーガー監督ではなく、名物SDのイェルク・シュマトケが解任されたことからも、クラブの指揮官に対する信頼感が窺えたものだが、14節終了段階で未勝利、獲得した勝点わずか3という惨状では、もはや監督人事に手を付ける他、手はなかったようだ。
 
 ウインターブレイクまでの暫定監督に任命された45歳のルーテンベック監督は、7日、グループステージ突破を懸けたヨーロッパリーグのレッドスター戦で初陣を迎えることになる。
 
 そして10日には、シャルケ戦で退場処分となった大迫勇也らを欠いた状態でブンデスリーガ15節のフライブルク戦に臨む。17位のブレーメンにすら勝点8差を付けられている最下位チームは、この荒療治によって浮上のきっかけを掴み、奇跡とも言える残留を果たせるだろうか。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事