サウジ監督が2か月でスピード解任! 前任者と同様に王族や連盟幹部の重圧が…

2017年11月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

組み分け抽選会は1週間後。後任探しは難航しそう!?

UAE国民から「裏切者」呼ばわりされてまで、サウジ代表監督の座に就いたバウサだったが……。本大会まで7か月、まさに急転直下の展開だ。(C)Getty Images

 衝撃のニュースが飛び込んできた。火曜日にオーストラリア代表のアンジ・ポステコグルー監督が辞意を表明したのに続き、今度はサウジアラビア代表で"政変"。なんと9月14日に就任したばかりのアルゼンチン人、エドガルド・バウサ代表監督が解任されたのだ。UAE代表監督だったバウサを札束攻勢で強奪したのだが……。
 
 サウジアラビア・サッカー連盟が公式ホームページ上で発表したもので、「指揮官としての技量を総合的に判断した結果で、テストマッチにおける采配やチームパフォーマンスについても満足行くものでなかった」と説明。サウジ代表はロシア・ワールドカップ本大会に向けて、5つの親善試合を戦った。ラトビアに2-0、ジャマイカに5-2で勝利した一方で、ガーナに0-3、ポルトガルに0-3、ブルガリアに0-1と強豪国を相手に完封負け。はたしてこれが解任の真の理由なのだろうか。
 
 ワールドカップ予選の最終節で日本を下し、12年ぶりの本大会出場を決めたサウジ。だがその翌日、オランダ人のベルト・ファン・マルバイク監督が契約延長を固辞した。その理由に挙げたのが、連盟幹部や王族による露骨な現場介入で、指揮官は我慢の限界に達したと言われる。今回もバウサ監督と"お偉方"の間でなにかしらの衝突があったと考えるのが妥当だろう。
 
 米ネットワーク『ESPN』のアジア版は、「またしてもサウジ連盟による奇々怪々な人事がなされた。ここまで立て続けの失態となると、後任探しは難航するだろう。誰もその(代表監督の)ポストに就きたいとは考えないはずだ」と断じた。
 
 1週間後の12月1日、ワールドカップの組み分け抽選会が行なわれる。出場国で代表監督が決まっていないのはオーストラリアとサウジのアジア2か国と欧州のセルビアだ。両国とも監督不在でのドロワーとなりそうだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事